サラリーマンは知っておくべき、副業・複業・パラレルワークの始め方

サラリーマンは知っておくべき、副業・複業・パラレルワークの始め方

空前絶後の副業ブーーーム! なわけですが、流行に便乗して副業について語る「副業シリーズ」第四弾では、副業や複業の始め方について解説してみました。ライターを副業にして副収入を得る人が増えているようです。自分も副業ライターに挑戦しようと思ったら、ぜひこの記事の内容を知っておいてください。

副業・複業のやり方は

副業や複業の定義について、ながながと解説してきました。ここからはやっとこさ、副業・複業のやり方など具体的な話に移っていきます。

副業ならこうやって始められる

まずは副業のやり方から考えてみましょう。ここで副業と複業を分けたのには、語句の解説をしてきたように、両者に明確な違いがあるからです。ある意味で簡単に始められる、副業についてから解説していきます。

副業の始め方といっても、実に簡単です。本業とは別の手段で収入を得ればいいのですから。会社帰りに近所のコンビニで1〜2時間アルバイトをしてみてください。はい、立派な副業です。

時給1,200円だとして、1日2,400円。週に5日勤務を続ければ、月給48,000円です。本業の月給を5万円近く上げようとしたら、どんな頑張りと評価が必要でしょうか。昇給が年に1回の会社であれば、けっこう頑張り続けないといけませんね。ところがコンビニでアルバイトをしたら、その月から収入が5万円近く増えることに。

つまり副業を始めるのは、誰でもできる簡単なことなのです。もちろん収入を得る手段ですから、コンビニでのアルバイトに限りません。副業の手段はいくらでもありますし、中には在宅ワーク、つまり自宅にいながらできる副業もあります。副業の種類については、後ほど詳しく紹介していきますのでここでは割愛。

複業の始め方はちょっと難しい

副業は簡単にスタートできるのですが、複業となると少し難易度が上がります。まず大前提として、本業と同じ労力をかける収入獲得の手段です。投下する時間も本業と同じ程度は必要でしょう。

となると、本業で1日8時間働いている人であれば、複業にさらに8時間。つまり1日16時間の労働が必要になる計算です。残業が発生するのでしたら、20時間の勤務になることも。通勤や食事などを加味したら、睡眠時間はどこにいってしまうのか。

さすがに人間ですから、24時間働くことはできません。となると複業している人は人間ではないのでしょうか。いいえ、わたしたちと同じ人間ですから、1日24時間勤務を続けているわけではありません。一人の人が働ける時間は、限りがあります。そこで複業の実践者は、1社での勤務時間を調整していることが多くなります。

A社では月曜と火曜に勤務して、B社では水曜と木曜と金曜の勤務といった具合です。この分け方は個人によって異なりますので、なかには午前中はA社で午後はB社というケースもあるでしょう。

どちらにしても、複数の会社に雇われている状態ですから、双方の企業から許可を得なくてはなりません。

また社会保険はどちらがいくら負担するのか、といった込み入った問題も発生します。働き方改革の文脈で議論されているひとつに、残業時間の管理というものがあります。複業の場合でも残業時間の上限があり、2社なら2社での残業時間を合算して労働時間の管理をしなくてはならないのです。

当然、残業をしたら残業手当が発生します。この手当には割り増し賃金が発生することは、皆さんもご存知でしょう。簡単に計算式を紹介しますと……

  1. 時間外労働:1週40時間または1日8時間を超える労働
  2. 休日労働:週1回の休日に行った労働
  3. 深夜労働:22時から午前5時までの間に行った労働
  4. 時間外労働1時間につき、時間単価の125%
  5. 休日労働1時間につき、時間単価の135%
  6. 深夜労働1時間につき、時間単価の25%

と上記の割増率が適応されるわけです。しかも時間外労働には休日や深夜の割り増し手当が併用されるので

  • 「時間外労働と深夜労働」=125%+25%=150%
  • 「休日労働と深夜労働」=135%+25%=160%
  • 「休日労働と時間外労働」=135%
  • 「休日労働と時間外労働と深夜労働」=160%

という、収入を増やしたい働き手には美味しい状態になります。逆に企業としては人件費が高騰しすぎるきらいがあるわけで、しかも、複業をしている従業員に対しては、自社での働きではない労働時間による残業が発生するのです。これではなかなか、複業を許可する企業は出てきませんね。働き方改革、本当に成功するんでしょうか。現場からは以上です。