インタビュー記事の作り方、これを抑えないと失敗すること請け合い

インタビュー記事の作り方、これを抑えないと失敗すること請け合い

タイトルからして「ウマいこと言おう」としちゃって恥ずかしいのですが、ここでご紹介したいのは『上手なインタビュー記事作成』のティップスです。インタビュー記事=料理ってどういうことなのか。

正直、わかりにくかったかなと反省しています。お伝えしたかったのは、美味しい料理ができるまでの工程と、上手なインタビュー記事ができるまでの工程が似ているということ。

完全な独自理論なのですが、できるだけ理解していただけるようにまとめてみます。

インタビュー記事作成は、素材・調理・盛付で決まる

インタビュー記事の良し悪しを左右する条件は、料理の良し悪しに似ていると考えています。美味しい料理に必要なものとは何か、から考えてみましょう。

  1. 材料
  2. 調理
  3. 盛付や雰囲気

上記の3条件を挙げてみました。誰がつくるのか、というのは大前提です。記事作成においては、誰が書くのか、誰が編集するのか。当然過ぎるお話なので、ここでは記事の制作者側を除外して語ります。

(1)材料、(2)調理、(3)盛付や雰囲気の3点によって、料理が出来あがります。「誰と食べるかによるでしょ」という声があると思いますが、ここでは『盛付や雰囲気』に含まれてるとご理解ください。

では、どうして上手いインタビュー記事が、美味い料理と同じなのか。

インタビューも料理も、材料でうまさが変わる

料理でいう素材とは、肉料理なら牛肉や豚肉、鶏肉やその他ジビエの肉。魚料理であれば、さまざまな魚です。魚介料理とくくるなら、魚だけではなく、エビやイカやホタテたちも。その他にも、野菜や米や麺(小麦たち)はもちろん、水や調味料たちも素材に該当します。

一般的に素材は、新鮮であることが良いとされていますよね。フレッシュさだけではなく、どこで育った素材なのか、どんな栄養を摂ってきたのか、なども素材の良さに影響があると考えられます。

『A5ランクの国産和牛』『採れたての新鮮な魚介類』『朝取り卵』『有機無農薬野菜』『ヒマラヤ岩塩』『丹沢山系の雪解け水』など、素材の良さを表す言葉はいくらでもあります。そしてどれもが、「新鮮で美味しそう」「こだわり素材を堪能したい」「安心・安全の食品」という、ポジティブな印象を抱くでしょう。

インタビューの素材とは

では、インタビューにおける材料・素材とは何を指すのか。インタビューをさせていただく相手=インタビュイーです。取材を受ける人、話をする人のことを、インタビュー記事における材料・素材と定義しました。

同じテーマでもインタビューする相手が違えば、出来あがる記事が変化します。何について書くかが決まれば、誰に聞くかを検討する。料理に置き換えると、何の料理をつくるかを決めて、どの素材を使うかを決めるわけです。

「絶品の肉料理をつくろう」「今晩は魚を食べたいわ」と決まったら、「豚肉かな。鶏肉かな。やっぱりステーキだね」を考えます。素材の方向が確定したところで、スーパーに行ったりネットで調べたりして、具体的な素材を決定しますよね。

インタビューにおいても、何について書くかを決めた後に、「じゃあ、誰にインタビューするのが最適だろうか」を考えるわけです。どんなに崇高なテーマに設定しても、適した相手に話を聞かなければ、記事としてはイマイチな仕上がりになります。美味しいと思える料理をつくるとしても、素材が粗悪だったり傷んでいたら、想定通りの味にするのは難しい。

インタビューも料理も、素材選びは重要なファクターとなるのです。

インタビューも料理も、調理次第で素材の生き死にが変わる

素材を選んだら、いよいよ調理です。どんなに高級な食材を集めたところで、調理を間違ってしまえば美味しくなくなります。大失敗をした場合、味のいかんを問わず、食べることすらできなくなるわけです。

インタビューの調理とは

インタビューの場合の調理とは、ずばりインタビューそのもの。考え方によっては、取材とは材料を得る行為を指すわけですから、「インタビューは調理ではなくて、素材集めでしょう」と思われるかもしれません。

わたしも同感で、インタビューや取材そのものだけを切り取った場合、素材集めであることに異論はないのです。が、インタビュー記事を作成するまでの工程を料理に例えたら、インタビュー=調理かなと。

インタビューが調理だと思うには、もうひとつの理由があります。「素材はインタビュイーのことを指す」と過程すると、『素材の味を活かす』という行為が成り立つと思うのです。

誰もインタビューしたことがない相手がいて、メディアで発信をほとんどしていない著名人がいたとしましょう。『その方にインタビューした事実』だけで、作成する記事の価値は高くなると思われます。他のインタビュー記事がないわけですし、当人の主張もメデイアに出ていない。あれこれ考えなくても、しゃべりたいように喋ってもらいさえすれば、世の中に出ていないインタビュー記事が出来あがります。

脂の乗った寒ブリを、新鮮なうちに刺身でいただくようなもの。採れたての無農薬野菜を、サラダでいただくような感じ。さつまいもを添加した飼料で育てた鹿児島県産の黒豚を、しゃぶしゃぶでいただくようなイメージ。

……とにかくですね、下手な細工をしないで、素材の味を堪能すれば良いのです。

逆に素材そのものはありふれている場合、インタビュイーがありふれているというのも失礼なので、対象者のインタビュー記事が数多く存在する場合もあります。それなのに「素材の味をそのままに」と、なんの変化もない調理(=インタビュー)をすると、どこかで読んだことのある価値の低い記事になり下がるでしょう。

露出の多い対象者であるならば、切り口を工夫したり、発言したことのない言葉を引き出す工夫が必要です。インタビュー=調理だとしたら、上手な質問をする能力が求められると思います。

下ごしらえを忘れずに

インタビューの大前提として、事前準備が欠かせません。インタビューさせていただく相手がどんな人なのか、バックグラウンドや思想、直近の活動くらいは、必ず調べていますよね。

料理に例えるなら、下ごしらえ。手早く、最適な調理のために、事前に下ごしらえをしておくものです。インタビュー記事をつくる際も同じで、取材させていただく相手のことを、できる限り詳細に調べて、つくりたい記事になるよう最善を尽くすもの。この点も、インタビュー記事が料理に似ているという所以でした。

インタビューも料理も、盛付次第で上手くも不味くもなる

最後に、盛り付けのお話で締めさせていただきます。料理でいえば、美味しい素材があって、上手に料理ができたら、たぶん鍋やまな板からそのまま食べても美味しいはず。でも一緒に食べる相手や場所、綺麗に盛り付けがされていたら、さらに美味しく感じると思うのです。

インタビュー記事でいうと、著名かつ希少な人物から話を伺えて、どこにも出ていないレアな発言をたくさん集められた場合。書き起こし状態でも、それは読み応えのある記事になるでしょう。

そこに盛り付けとして、ケバとりや整文、さらにはプロットを組み変えて読み応えのある記事に変えたなら。読者が興味を惹かれるタイトルや見出しをつけたり、注釈を入れて理解しやすくしたり、本筋から外れる内容をカットして、主題を際立たせたりするのは、ライターの腕によるところです。

盛り付けなどとおまけのような書き方をしましたが、読者に楽しんでいただくためには、重要すぎる工程です。ライターが最高の雰囲気と盛り付けを施して、読者に料理を提供する。ここまで揃ってはじめて、美味しい料理を食べてもらえると考えています。現場からは以上です。

※『配膳=読者に記事を届ける行為』という考え方もありましたが、今回は割愛します。

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