Webライターのアルバイト、未経験からの始め方・探し方、時給はいくら?

Webライターのアルバイト、未経験からの始め方・探し方、時給はいくら?

最近はもっぱら、Webライターについての記事ばかりを書いてます。今回はWebライターをバイトでやってみようと思ったときの、仕事の探し方について。Webライターのバイト求人はどうやって見つけるのでしょうか。わたしが実践したWebライティングのバイトについて紹介します。

Webライターのアルバイトは誰でも始められる

Webライターのアルバイトについて紹介しようと思うのですが、その前に大前提をひとつ。最近はやたらとブームのようになっていますが、Webライターになる人が増えています。彼らの大半がアルバイトというか、フリーランスのような働き方をしているんです。

もちろん企業に雇用されているインハウスのWebライターも存在します。Webライターと呼ばれる以前の時代でも、ライターは正社員やアルバイト、フリーライターと多様な雇用(雇用以外も)形態でした。『Webライターになるにはどうするか』という詳細な記事を書いていますので、そちらも参考にしてみてください。

本稿ではWebライターのバイトを始める方法について、雇用契約のもとで働くWebライターと非雇用=フリーランスのWebライターについて紹介します。また仕事の見つけ方と時給についても触れていきましょう。アルバイトのWebライターは時給で、フリーランスのWebライターは請負価格で考えてみます。

どちらの形態にしても、Webライターのバイトを始めること自体は難しくありません。ただし時給がいくらくらいになるかは、他のどの仕事とも同様ですが、本人の努力と運によって変動します。あ。運というのは、評価する人との相性だったり、契約した会社や執筆するメディアに左右されることも含んでのこと。やっぱり運って大事ですよね。

Webライターアルバイトの仕事内容

Webライターのアルバイト面接Webライターのアルバイトって、どんな仕事をするのでしょうか。なんて勿体ぶる必要はなくて、Webに掲載される記事を執筆するわけです。Webライターってなに? の人はこちらを読んでみてください。

アルバイトにしろ正社員にしろ、もしくはフリーランスという業務委託でのWebライティングにしても、仕事内容は共通です。Web上に掲載される記事を作成すること。雇用形態の如何に関わらず、ライターとして文章を書くことです。

執筆する記事のタイプや分野は、依頼される仕事ごとに異なります。事業会社などでWebメディアを運営していて、自社メディアのWebライターとしてアルバイト契約をした場合であれば、同社が運営しているメディアのジャンルが担当です。受託会社、いわゆる編プロ(編集プロダクション)にアルバイト入社したのであれば、会社が受注した案件によって執筆ジャンルは変動します。

編プロによっては特定のジャンルを専門的に受注しているケースもあるでしょう。強みを持つ分野があれば、該当ジャンルの執筆が多くなるのも必然です。つまり興味のある分野やこだわりのジャンルがあるのでしたら、希望に沿う案件を得意としている会社に雇われる必要があります。

Webライターアルバイトの時給

Webライターとして、というかアルバイトならなおさらですが、時給は気になる条件ですよね。未経験だとしても、できれば高額な時給で雇ってもらいたいと思うのが人間というもの。雇う側の視点に立てば、経験やスキルのない人は教育コストを勘案して、格安の時給に収めたいわけですが。

Webライターの時給は、最低賃金より少し高いくらいが多いようです。いくつかの求人を拝見しましたが、目の飛び出るような高額のケースはあまりありません。需要と供給のバランスによって時給は変動するので、そういう意味でもWebライターは人気職種になりつつあるのでしょう。

アルバイトEXより引用

ある求人サイトに掲載されているWebライターのアルバイト募集をつぶさに見たところ、東京都の勤務地だと『時給1,000〜』という表記が多く、ついで『時給1,200〜』でした。なかには『時給1,500円〜』を打ち出している募集もありましたが、レアケースです。平均するとWebライターのアルバイト時給は『1,200円』でした。ただしひとつの会社が複数のWebライター求人を出稿しており、『時給1,500〜』の表記で平均値を高めています。中央値まで計算しませんでしたが、印象としては『時給1,100円〜』でした。

Webライターのアルバイト求人は業務委託が多い

もっとも求人サイトをチェックしていくと、アルバイトよりも業務委託の募集が多かったです。業務委託とは雇用契約を結んでおらず、仕事の成果で契約する方式となります。「何時間働いたからいくら」ではなく、「この記事をいくらで依頼します」という契約です。

この場合、1記事あたりの委託金額を必要な時間で割り戻せば時給換算できるのですが……。実際のところは人によってライティングのスピードが異なりますし、習熟度でも変動するため、「時給いくら」と断定するのが難しいです。

マイナビバイトより引用

募集によって異なりますが、もっとも多かったのが『1記事5,000円〜20,000円/5,000文字〜20,000文字』のような表記です。つまり1文字あたり1円ということ。タイピングをするだけなら1秒間に5文字や10文字を打てるので、そうとう高額な時給が目指せます。ところが記事作成ということなので、調べたり考えたりの作業が発生するわけです。1秒間に10文字を打ち続けて、5,000文字が8分で終わるので時給3万7,500円也ーということはありません。

5,000文字の記事を1時間で完成させられたら御の字でしょう。いやいや、それだと時給5,000円ということになり、8時間勤務の20日稼働だとすると、月給が80万円という無茶な計算になりますね。3時間で1記事を仕上げて、1日2記事=10,000円。1ヶ月続けて20万円を超えるくらいがいいところかもしれません。

Webライターアルバイトの見つけ方

Webライターのバイト募集
Googleでの検索

Webライターの仕事をアルバイトで挑戦したいと思った場合、どのような方法で募集先を見つければいいのでしょうか。簡単な方法としては、Googleで検索することです。試しに『Webライター バイト』で検索してみましょう。約6,450,000件ものWebページが見つかりました(しかも0.48秒で!)。すべてが求人ページではありませんので、60万件以上の募集があるわけではないのですが、たくさんの求人がありそうな予感です。

検索されたページをひとつずつ見ていってもかまわないのですが、時間がかかり過ぎます。そんなときは、各種アルバイトサイトに訪問してみましょう。サービスによって異なりますが、各社ともに数十件のアルバイト求人が見つかります。求人数の多さで選ぶならindeed(リクルート)あたりでしょうか。求人のキュレーションサイトなので、リンク先からは各種サービスサイトに遷移します。大量の募集案件が見られますが、視認性や比較のし易さを重視するなら、専門サイトに直接ランディングしましょう。

Webライターのアルバイト求人サイト

Webライター求人の掲載されているアルバイトサイトを、「検索すらめんどくさい」というモノグサな人のために記載しておきます。取り上げた以外にもたくさんあるので、さすがに全部は書ききれません。どうか、そのくらいは自分でお願いします。

日本最大級を謳っているアルバイトEX(じげん)、マイナビバイト(マイナビ)、バイトル(ディップ)、an(パーソルキャリア)、イーアイデム(アイデム)、タウンワーク(リクルート)、シフトワークス(インディバル)、フロムエーナビ(リクルート)、主要アルバイトサイトの情報をまとめて探せるラコット(キャリアインデックス)、バイトを決めるとボーナスがもらえるマッハバイト(リブセンス)……このあたりが主要なアルバイトサービスでしょうか。好きなやつを使っていただければ。

Webライターのアルバイトはフリーランス

アルバイト募集のサイトにも掲載されているくらい、Webライターの求人は業務委託契約で存在しています。あれ。とこでアルバイトの定義ってどうなってるんでしょうか。ちょっと確認してみます。

アルバイト(ドイツ語: Arbeit)は、期間の定めのある労働契約(有期労働契約)に基づき雇用される従業員を指す日本における俗称である。略称としてバイトとも呼ばれ、非正規雇用の雇用形態の一種とされているが、正規雇用としてのアルバイト社員とする企業もある。
引用:Wikipedia

つまりアルバイトと呼ぶからには、雇用契約を結んでいる必要がある。となるとこれから紹介しようと思った『フリーランスとしてWebライターのアルバイト』というのは、日本語(っていうかドイツ語?)として間違っているんですね。でも便宜上、フリーランスでWebライターのアルバイトという名目にします。

ということでWebライターの仕事をアルバイトで受けるには、フリーランス=フリーライターとして受注することがけっこうオススメ。先述しましたが、アルバイト契約を結ぶよりも圧倒的に多くの仕事が、業務委託ベースとして発注されているんです。

クラウドソーシングでのWebライターも業務委託

WebライターのアルバイトはクラウドソーシングWebライターのアルバイト案件を見つけるための方法として、近年は一番多いと思われるのが『クラウドソーシング』での仕事探し。『ランサーズ』なり『クラウドワークス』なりのインターネット上でライティング案件を受注するプラットフォームにおいては、その受注形式は業務委託契約となります。

クラウドソーシングのWebライター、時給はいくら?

この場合は時給換算というより、1案件いくらという計算になります。クラウドソーシングのプラットフォームサービスを見ると、1記事数百円〜という仕事がわんさか。仮に1記事が1,000文字で報酬1,000円だとしましょう。計算がしやすいのでね。でもって1記事1,000文字を1時間で書き上げたとして、時給は1,000円になります。平成29年10月1日からの最低時給を確認すると、東京都で958円なので、これはクリアしていました。

ただし、初稿の作成に1時間まるまる必要だった場合、修正が発生するごとに時給が下がっていき、最低賃金割れの可能性があります。また仕事を探したり、応募する時間を考えると、修正がまったくなかったとしても、最低賃金を下回っていることになるんです。

ちなみに応募というのは、クラウドソーシングサービスのサイトに掲載されている仕事依頼に対して、「私がやります! いくらでやります! こんな記事が書けます」と提案すること。あなたの提案が採用されて初めて、仕事の契約が成立します。ここで選ばれないと、一切のお金が発生しません。無駄死にです。死にはしませんけども。

クラウドソーシングで時給1万円の仕事を見つけた方法

わたしがクラウドソーシングサービスを使った経験だと、提案をしてから数回のやりとりが発生したのち、やっとこ「あなたにお願いします」と言われて仕事がスタートします。平均すると3回くらいでしょうか。同じ発注主から追加で仕事をいただく場合は、前回以前の仕事で信用が溜まっているため、「今回もお願いします」という簡単なやり取りだけで依頼されます。

つまりクラウドソーシングでWebライターのアルバイトをしようと思ったら、最低でも目指したいのが以下のパターン。

  • 時給換算して1,000円以上の仕事を受ける
  • 修正が発生しないよう初稿の精度を高める
  • 記事を執筆するスピードを上げておく
  • 継続して依頼する可能性が高い発注主を見つける
  • 継続クライアントなら最初の時給は多少低くても取り返せる
  • 気に入ってもらったら原稿料を上げてもらう交渉をする
  • 複数の発注主を捕まえて仕事が途切れないようにする

他にもすべきことがありそうですが、いったんは上記の仕組みに乗っかることが、クラウドソーシングのWebライターアルバイトで稼ぐ方法かなと思いました。実際にわたしも上記の方法で、いくつもアルバイトをしてみましたし、なかなかの高時給で仕事をさせていただいたんです。

時給1,000円以上の仕事を探すことについては、実はそんなに難しくありません。他の記事で書いていますが、クラウドソーシングサイトに掲載されている仕事でも、なかなか高額報酬があるんです。1記事7万円なんていう仕事も受注しました。ただ時給換算するとどうだったかな。それぞれ多めに見積もると、取材が1.5時間、移動に往復で1時間、原稿作成に2.5時間、修正に1時間、提案や納品の連絡に0.5時間=合計で6.5時間ですが予備も含めて7時間としましょう。時給にすると1万円。おっと、悪くないですね。むしろ会社の給与と比較したら、圧倒的に高いです。

上記の仕事をコンスタントに受けられた場合、月収が120万円にもなる計算。ところが世の中そんなに甘くなくて、1日8時間を1ヶ月埋められるほど、1記事7万円の仕事を受注できるわけではありません。時給が1万円を超えるような仕事は、月に2〜3本もらえたら御の字。まぁそれでも14万円〜21万円なので、時給1,000円の仕事を10日ほどやれば月収22万円〜29万円。アルバイトとしてはまったく悪くない収入になりそう。

編集プロダクションでのアルバイトWebライターは?

編集プロダクションでWebライター企業に雇われる、フリーランス、クラウドソーシングというWebライターのアルバイト手段と別に、編集プロダクションで働くという手段もあります。この場合はふたつの働き方が想定できて、ひとつは雇用契約を結んだアルバイト、もうひとつがフリーランスとしてライティング案件をもらうアルバイト。くどいようですが本稿では、フリーランスのことも便宜上でアルバイトと定義しています。

編集プロダクションでアルバイトをするには

編集プロダクションにアルバイト契約で雇ってもらうには、知人の口利きでもない限り、求人を見つけて応募が必要になります。気になった編集プロダクションのホームページを見るか、Googleで検索してみましょう。

Webメディアを自社で運用しているような編集プロダクションであれば、メディア内にライター募集の情報があることも。また編プロ所属の社員さんがTwitterなどのSNSを利用していたら、フォローしておくのも良いでしょう。多くの(仕事を得られている)編プロであれば、どこも優秀なライターを求めています。未経験者であっても自社に合うと思われた場合、または育てていこうとしている場合、猫の手も借りたい忙しさの場合など、初心者をアルバイトで雇ってくれるケースも。

編集プロダクションで仕事をもらう

雇用されるのは性に合わないとか、アルバイト募集をしていない場合でも、あなたの熱意次第で編集プロダクションから仕事をもらうチャンスが残されています。上の項で書いたように、編プロは常にライターを募集中です。募集していない編プロでしたら、よほどライターが充実しているか、経営が苦しいかのどちらかでしょう。つまり腕のあるライターであること、もしくは良質な記事を書けそうと思われれば、仕事にありつくチャンスがあるのです。

力のある編プロであれば、駆け出しのライターに仕事を与えながら育てていくこともしています。最初は安い原稿料かもしれませんが、力のある編集者に鍛えてもらえるとしたら、むしろ授業料を支払うだけの価値があるでしょう。

都内で20年近くコンテンツ制作を生業としている知り合いの編プロの場合、ライターからの持ち込み提案を歓迎していました。同社が担当しているメディアに掲載できそうなネタを持ち込む。面白そうだったら企画会議にかけて、Goとなった場合に持ち込んだライターに発注するそうです。または「ライターをやっているんで仕事ください」と門を叩いた人に対して、どのような実績があるかを確認し、手持ちの仕事でマッチしそうなら依頼してみると。その場合、最低でも1記事8,000円は支払うそうです。記事のボリュームは案件によりますが、8,000円の場合は1,000〜2,000文字程度と言ってました。時給にしたら1,000円は裕に超えるでしょう。しかも腕が認められたら、継続して仕事を依頼してもらえる。

またプロの編集者が付くわけですから、原稿チェックは厳しくやってもらえます。初稿の精度はもちろんですが、修正依頼への対応によって、ライターの伸び代を見極めているとか。素直に意図を汲んだ修正をするところが第一段階。意図を汲んだ上で、指示以上のアウトプットをするのが第二段階。どちらの段階でも、継続してお願いしてみよう=育ててみようと判断しているそうです。

アルバイトWebライターのキャリアステップ

念願かなってWebライターのアルバイトとしてキャリアをスタートした場合、将来的なキャリアステップはどのように広がっているのでしょうか。未経験者がWebライターになったのであれば、しばらくはキャリアなど考えもしないでしょう。または「とにかく文章を書きたい」という人でしたら、Webライターという仕事を永遠に続けていくのも正しい選択だと思います。

Webライティングだけでも世界が広い

一生ライターとして文章を書いていくと決めた人でも、記事を書くステージは変わっていくかもしれません。Webライターですから、Web上に掲載される記事を書くことがキャリアのスタートです。Web記事だけみても、ニュース記事からスタートする人がいれば、がっつり取材をして一人称で執筆する人もいます。インタビュー記事を書くことがあれば、コラムやエッセイを書くこともあるでしょう。イベントレポートや対談、鼎談の記事を担当するようになるかもしれません。ついにはWebの世界に留まらず、新聞や雑誌、書籍の執筆を担当する可能性もあります。

企画者や編集者というキャリアもある

夢にまでみたWebライターの仕事ですが、もしかしたら途中で飽きてしまうかもしれません。書き続けることに疲れてしまうことも考えられます。売れっ子のライターにでもならない限り、原稿料は頭打ちとなる可能性が高いです。常識的に考えて、1,000文字の記事に100万円の原稿料を払うことはないですよね。あなたがよほどの有名人になるとか、インフルエンサーになるとか、世界有数の権威にでもならない限り、べらぼうに高い原稿料を貰うことは不可能。

それでも収入を増やしたいならば、ひとつは執筆する記事の数を増やすことになります。とはいえ人間が1日で書ける記事の本数には限界があります。1日で1,000文字の記事を100本書くなんて、少なくともわたしには不可能です。きっとあなたも同じはず。

となると次のステップは、原稿を書く側ではなく、編集する人であったり企画する人に目がいくでしょう。編集者であれば自分で記事を書く本数よりも、いくらか多い本数を『書いて貰う』ことが可能です。企画をする立場でも同じく、自分が書くよりも多くの記事数を企画することができます。もちろん編集者にしろ企画者にしろ、誰でもなれるわけではありませんし、一端の編集者・企画者になるには相応の修行が必要。簡単ではないのです。

ただ初心者からWebライターのアルバイトを始められた人であれば、自分の努力で新しい仕事をつかみ取れるはず。まずはアルバイトとしてWebライターになって、正社員でもフリーランスでも、好みの形態でライターを極めて、さらに先のキャリアを考えられるようになりましょう。ライターの世界、そこから広がるキャリアは驚くほど広く深いものだといえます。現場からは以上です。