機械学習とディープラーニングの違い/AI導入の費用相場とは?

機械学習とディープラーニングの違い/AI導入の費用相場とは?

近年ではAI(人工知能)が著しく進化を遂げています。2016年3月にはDeepMindの「AlphaGo」が囲碁で世界トッププロに勝利したことが記憶に新しいのではないでしょうか。AIがプロ棋士に勝てるようになるまでは10年以上かかると言われてただけに、このニュースは世界中が注目しました。

そして多くの企業でも生産性向上を図るべくAI導入の検討を始めています。AI導入を推し進める中で必ず「機械学習」と「ディープラーニング」という2つのキーワードが出てきます。この2つのキーワードは一体どういったものなのでしょうか。

AI導入の検討で見えてくる「機械学習」と「ディープラーニング」

昨今では実に様々な業種でAIの導入が始まっています。近未来ではよりスピーディーな業務効率化を進めるためにAIが企業の即戦力として占めるパーセンテージが多くなることでしょう。

前向きなAIの導入検討をしている企業ではAIについての情報、知識などが欲しいところです。そこで、AIについて調べてみると必ず出てくる2つのキーワード、「機械学習」と「ディープラーニング」それぞれの特徴と、混同されやすい2つのキーワードの違いをわかりやすく見ていきましょう。

機械学習とディープラーニングをそれぞれわかりやすく解説

機械学習の特徴

人間の学習能力と同じ能力をコンピュータに機能させる技術のことを機械学習(マシンラーニング)と言います。機械学習のアルゴリズムは大きく分けて、(1)教師あり学習(2)教師なし学習(3)強化学習に分類されています。

(1)教師あり学習とは、問題と答えのセットをデータとして大量に入力、セットの正解例から基準値を構築し、将来起こりそうな事態を予測するものです。

(2)教師なし学習とは、答えのないデータを入力しAIに特徴や定義を発見させます。正解の内データを分析するときに活用されています。

(3)強化学習とは、環境を観測することでどのように行動すべきかを学習するものです。環境から報酬を得ることでより多くの報酬を得られるような方法を学習します。

ディープラーニングの特徴

深層学習とも呼ばれています。元になっているのはニュートラルネットワークという人間の脳の神経回路です。ニュートラルネットワーク技術を何層にも重ねた構造を持つことでより人間に近い考え方ができるようになりました。

従来のコンピュータには困難とされてきた抽象的なデータを認識できるようになったことはAI技術の発展に大きな進化をもたらしています。話題を集めた、世界トッププロ棋士に勝利をおさめたDeepMindの「AlphaGo」はディープラーニングが用いられています。

区別がつきにくい機械学習とディープラーニングの違い

混同されやすい機械学習とディープラーニングですが大きな違いを一言で言うと自ら学習するかどうか、です。

分析の対象を区別する際に「目の付けどころ(特徴量)」を自動的に見つけ出せるのがディープラーニングで、言葉で特徴を定義するのが難しい場合に高い効果を発揮します。

一方で機械学習では人間がある程度の学習の方向性をコントロールできるのに対し、ディープラーニングは自らが学習能力を持っているため思わぬ方向に学習が進む可能性があります。

どのようなデータを読み込ませるかを慎重になる必要があり大変懸念されている事案です。

AI開発で不可分な「機械学習」と「ディープラーニング」導入例と費用相場

実際にAIのなかで機械学習とディープラーニングが導入されている事例はどういったものでしょう。身近な実例としてはお掃除ロボットがわかりやすいかと思います。

米アイロボット社のルンバ、ブラーバ、SHARPのココロボにはAI(人工知能)が搭載されています。部屋の間取り、段差、汚れ具合を自ら学習し、掃除が終われば勝手に充電器へ戻る仕組みです。昨今の忙しい主婦の味方として売上も急激に伸びています。

実用化されているAIの導入例

ネットショッピングではおすすめの商品などをユーザーに紹介する「おすすめ(レコメンド)機能」として現在は機械学習の搭載が主となっています。ただし機械学習では難しいとされている顧客の好みの把握をするべく、ディープラーニングへの移行が始まりつつあります。

またオンラインで使用するGoogle翻訳にはディープラーニングが活用されています。これにはGNMT(Google Neural Machine Transiation)という新しいシステムが導入されており、よりネイティブな翻訳に発展を遂げています。

AI開発にかかる費用相場とは?

日本国内のAI市場は2015年には3兆7450億円、2030年には87兆円にも拡大すると予想されています。

AIは実に巨大なマーケット市場になってきているのです。AI導入を検討する上で重要なのは「なぜシステムが必要なのか」「どういったシステムが必要なのか」を綿密にすることです。

開発にかかる費用を見積りをとる際にも大変重要なポイントとなります。導入支援の小規模なものなら月額20万円~、大規模なプロジェクトともなると数百万円~にもなるのがAI開発です。

AIに対して要求が大きければ大きいほど費用も変わってきます。開発実績に優れた企業を数社ピックアップして見積りをとりましょう。膨大な経費を使う訳ですから十分に比較検討することが大事です。

AI開発を外注するには?

AI研究が急激に進捗していることにより、今後は益々ビジネスの場に置いてAIの活用が進むと言われています。また実例でも挙げた通り生活環境の中にもAIが導入されていて人々の暮らしを便利なものにしているのです。

AIの開発は専門の企業が請負っているケースがほとんどですが、外注費用の見積り段階で尻込みしてしまう事態も起こりえます。

AI開発の委託企業に丸ごと依頼!

案件を企業に丸ごと依頼するということは業務上起こりうる指揮権・労務管理などもすべて譲渡することになります。

請負契約を締結しますが、開発に携わるエンジニアの選出もすべて委託企業任せということになります。専門知識に長けている企業にお任せするのですから開発については安心して発注できるのではないでしょうか。

クラウドソーシングでプロに依頼して迅速に開発!

ではクラウドソーシングを活用するのはどうでしょうか。AI開発を主とする専門企業も存在しますが、前で述べたように莫大なコストがかかるケースもあります。

クラウドソーシング業界屈指のランサーズにはフリーランスのエンジニアが多数在籍しており適切な価格で発注することが可能です。また自社でAI開発を行いたいというニーズに合わせて高スキルのエンジニアを常駐させることもできます。

急速な進化を遂げているAI!業務効率化に採択したい!

ここまで述べたようにAIは現在の人々の生活環境の中で急速に進化を遂げています。仕事の現場においても、生活のあらゆるシーンにおいても無くてはならないものになりつつあります。

AIの普及に伴って仕事が減ると怪訝されている声もありますが、うまく活用できるのであれば大きな影響力を及ぼすと共に業務効率化の即戦力になることは間違いありません。まずは小規模のAI導入からシステム化してみるのも一つの案として検討してみてはいかがでしょうか。