校正の見積もりをしてWEBや出版物の信頼性を上げよう

校正の見積もりをしてWEBや出版物の信頼性を上げよう

校正の見積もりの際に知っておくべき基礎知識

インターネットを通じて情報を多くの人々に伝えることができるので、さまざまな業態の企業や個人事業の方が、自分たちの商品やサービスについて発信していくために、メディアを活用しています。

発信する情報のコンテンツの正確さや、WEB文章としてのマナーによって、宣伝している情報のイメージが形づくられてしまいますから、情報を公開する前にきちんとした文章に仕上げるための校正をしておくことが求められています。もちろんWEBだけでなく他の出版物などの媒体でも、校正をすることは重要です。校正作業を見積もり依頼する際の知っておくべきポイントについてこの記事で解説します。

校正の作業の見積もりを依頼する際に、前もって知っておくべきなのは校正に関する専門の用語です。いくつかの基本となる校正用語をまとめました。見積もりのやり取りの際に、校正についての専門的な意味を持つ言葉がわかっていると、交渉も進めやすくなることでしょう。

校正の用語

文字構成に関する専門用語

素読み

素読み(すよみ)とは、校正する原稿を、意味を考慮せずに音読することです。これによって、文章の流れが誤っていないかどうかを確かめることができます。

初稿

初稿(しょこう)は、依頼者から受け取った最初の文章の原稿のことです。同じ読みで全く別の意味の初校(しょこう)という言葉も校正の現場では使われていますから、よくその使い分けを理解しながら、コミュニケーションをとるようにしましょう。

初校

この初校の意味は、最初の校正作業のことや、最初の校正を反映させた原稿のことをいいます。

再校

再校(さいこう)は、2回目の校正作業のこと、または、2回目の校正を反映させた原稿のことです。二校ともいいます。校正の回数を重ねると、三校、四校、五校となります。それぞれ、数字の回数目の校正のことを指します。

校了

校了(こうりょう)とは、校正が完了することです。最後に行なった校正での修正箇所がなかったので、校正を終了するという状況で用います。

念校

念校(ねんこう)とは、念のために行なう校正のことです。校了する前に、訂正された箇所について特に念入りにチェックしておくときなどに念校をします。

責了

責了(せきりょう)とは、責任校了の意味の略語です。校正をした際に、訂正箇所が軽微であると判断して、依頼者側の修正ののちに校正担当者としての再度の校正の必要がないような状態の際に責了とし余計な校正が増えるのを防ぎます。それでも最後に校正担当者のチェックがほしいと思う場合は、念校を依頼することもできますが、それまでの校正の回数によっては、追加料金となる場合もあります。

漢字の閉じ開き

漢字で記された言葉をひらがなに訂正することを、漢字を開くといいます。逆にひらがなで記された言葉を漢字に訂正することは、漢字に閉じるといいます。たとえば、「出来ます」というフレーズを「できます」と開くことがあります。また、「おこなう」という感じを含むフレーズを「行なう」や「行う」という書き方に閉じることがあります。それぞれ、可読性を広げるためや、文章内での表記ゆれを正す目的での訂正です。

校正を頼むとどれくらいかかる?

校正を依頼するなら、どのぐらいの額の見積もりになるのでしょうか。それぞれのレベルにおける校正費用のだいたいの相場と、校正を依頼する際の手続きの流れのおおよそのステップを紹介します。

校正の見積もり

校正の見積もり金額は、文章のページあたりの文字数とページ数で換算されます。また、どのレベルの校正をするかによっても見積もり金額がかわります。文章の文字の書き間違いだけをチェックして修正してもらうというレベル、文法的な言い回しのチェックも含めてもらうレベル、文章の裏付けをとったり信ぴょう性を確かめたりする作業も含めてチェックしてもらうレベルの校正があります。

さらに、専門的な内容の文章には、特別な単価が適用される場合があります。1ページ400文字として、文字間違いのチェックだけであれば、約1,000円の見積もり額になるでしょう。文法的なチェックも含めるのであれば、2,000円ぐらいの金額の見積もりになるかもしれません。裏付けの確認も依頼するなら、5,000円程度の費用が必要となることでしょう。

校正の工程は、それぞれの業者によってやり方は異なりますが、訂正する箇所に赤字を入れてチェックする作業と、赤字を修正したのちの原稿との比較をする作業を、3回か4回ほど繰り返して行われていきます。実際に文章を読み上げるなどして、読みやすい文章であるかどうかのチェックも行われます。

校正を外注するときのステップ

文字校正依頼の注意点
校正を外注するには、校正の専門会社のWEBページなどから見積もり依頼フォームに入力するか、校正業者に電話などで依頼することができます。入力フォームには、希望する納期や依頼する原稿に関する情報などを記載するようになっています。また、どのような校正のレベルかなどの情報も入力できます。

校正を見積もり依頼する際の注意点

では、校正の見積もりをするにあたって注意するべき点について解説しましょう。

文章の構成を変えるのは校正ではなく編集

文章の校正をしてもらうということについて間違った捉え方をしている場合があるかもしれません。原稿の文章をより効果のある文章に修正してほしいという依頼は、校正ではなくて、文章の編集やリライトという範囲の作業です。

ですから、興味を引き付けるための文章にしてほしいとか、媒体のコンセプトに合った文章にしてほしいという場合なら、校正担当者に依頼するのではなく、ライターによって書き直しをしてもらうべきです。誤りのない文章を目指すのが校正ですから、それらは専門外であるといえます。

機密の漏洩に対処する

構成してもらう原稿はオリジナルのコンテンツで、公開するまでは内密であることでしょう。そのような段階で、外部の校正業者にすべての原稿を渡すのは、リスクになりかねません。なので、校正業者とは機密保持契約を締結してしっかりと漏洩防止の管理をしてもらえる体制にしておくことが肝心です。

校正の業者は、長年校正を専門にしているところがたくさんあります。これまで、きちんと信頼と実績を積んできているわけです。機密を守るということに関してもとても丁寧に対応してくれることが多いでしょう。