確定申告は自分でする? プロに任せる?
個人事業主になって初めて確定申告をする時って、右も左も分からない状態ですよね。自分で独学で何とかするのもいいかもしれませんが、できればプロの力を借りたいものです。
開業届けを出しているのであれば、「確定申告の作成の仕方説明会」などの通知がきます。また、「手書きの作成方法」「クラウドソフトを使った作成方法」などもあり、希望すれば無料で講座を受講することも可能です。
ただ、すぐに席が埋まってしまうので、受講したくてもできない人も多いでしょう。そんな人は、税理士さんにお願いするというのも一つの方法です。
まずは専門家に申告を代行してもらい、次回までに講義を受け自分で確定申告を行なう方法が、初心者にとってはベストなのではないでしょうか?
給与明細が発行されていない時はどうすればいい?
フリーランスで働いている人は、給料明細というもの自体がない時もあります。そんな時も当然、確定申告はしなければいけません。しかし、給料明細はなくても給料や報酬の支払い明細は手元にあるはずです。
それを使って、年間支給額を自分で作成し確定申告をすることになります。本来は、源泉徴収票があれば確定申告もしやすいのですがフリーランスだとどちらも手元にないケースがほとんどです。
確定申告の1カ月前になって収支の計算をするのは、結構大変な作業ですので毎月の収入と収支を記帳する癖をつけることをおススメします。方法は、収入を記録して仕事に使った経費や雑費などの支出を引き算します。
そして利益がいくら出たのか? ということをまず把握しましょう。このようにして、「収支内訳書」を作成し所得額がいくらであるか、ということを確定申告書に転記すればOKです。
ただ年金や保険料など所得控除になるものは差し引くことができるので該当するものがある場合は、それも準備しておくことが重要です。
確定申告をしないといけない人・しなくていい人
利益がほとんどなかったら「確定しなくてもいいのでは?」と迷っていることはありませんか? しかし、個人事業をしている人は、儲かっているか儲かっていないか、または開業届を出しているか出していないかに関わらず必ず確定申告をする必要があります。
もし、赤字であっても確定申告はしっかりとしておきましょう。すでに青色申告の人は今年の損失を来年度の利益と相殺することが可能です。まだ青色申告の申請をしていない人も、来年度のために、今のうちから申請をしておくとよいでしょう。
経費として上乗せできる金額も増え、節税対策に繋がります。個人事業以外では、FXで利益がでた、アフィリエイトなどの副業で年間20万円以上の収入があった人も確定申告をする必要があります。
一方、確定申告をする必要のないという人は副業で得た収入が20万円以下、失業保険の収入、宝くじなどの当選金はする必要がありません。それ以外の人は確定申告をしなければいけないということを覚えておきましょう。
確定申告し忘れた!これってやっぱりマズイ?
うっかり確定申告をするのを忘れていた、またはこれを読んで去年の分も申告する必要があると知った……という人はいませんか? 確定申告は、2月16日~3月15日(2019年は2月18日からでした)の間に所得税を納税するということになっていますが、期間内にしていない人もあとから納付することが可能です。
ただ、延滞税を支払う必要が出てくることもあるので気がついたらすぐに納付するようにしましょう。気をつけておきたいのは、知っていながら申告を怠った場合です。
税務署の調査が入って未申告が発覚した場合は本来納付すべき金額に40%の課税を追加で支払わなければいけません。多く稼いでいる人ほど追加の支払いが多くなりますので、悪意のある未申告は絶対にしないようにしましょう。
確定申告を楽にするためにおススメの方法とは?
給料明細や源泉徴収がないフリーランスの人は、確定申告前の準備が重要です。そうでないと手続きが間に合わなかったり、必要な領収書やレシートが見つからずに多く税金を支払ったりと、不利な状況になることが多くあります。
そこで確定申告時に焦らないためには、今から準備しておくことをおススメします。まず経費として計上することのできる「領収書」「レシート」があるか確認します。
さらに、控除に該当する支払い証明書も失くさないように一緒に保管しておきましょう。現段階でも経費となる支出と現在までの収入は把握しているはずです。
最近のクラウド会計ソフトでは、領収書を撮影するだけで読みん込んでくれるものもあります。1年分をまとめて行なうのは大変ですが、1カ月ごとに作業をすれば慣れていない人でも1時間で終わる作業量です。
申請期日が近づいてから行なうのではなく、毎月ごとに記帳をしていけば確定申告も簡単に作成するすることができますよね。フリーランスのような給料明細を受け取っていない人は特に、収入の計算も必要となってくるので、あらかじめ毎月記帳する日を決めて1カ月単位ごとに記帳しておくようにしましょう。