マーケティングの現場で、ブランディングという単語を耳にする機会が増えてきました。この記事ではマーケティング戦略としてのブランディングについて解説していきたいと思います。
ブランディングがどういう意味か理解しよう
ブランディングとは、簡単に言えばブランドを作っていくことです。ひとつの業務のことを指すのではなく、価値のあるブランドに成長するまでの工程すべてがブランディング。何よりも、その名前と価値を消費者にきちんと認知させることが最終的な目的となります。
イマイチふわっとしていてわかりにくいブランディング
そうは言っても、ブランドを形作るということの意味がピンとこない……という人もいらっしゃるでしょう。
そもそも形というものがないブランドなのに、どうやってそれを「作って」いくのか。単にブランドに名前をつけて、それを記者会見で発表すればブランディング終了!ということにはなりません。
長い時間をかけて少しずつブランドイメージを消費者に認識させていかなければならないのです。
ブランドを構築するための企業の取り組み
ブランドとしてまだ知られていないものの認識を固定させるため、企業はどのような取り組みをするのでしょう?
単に美しいもの、面白いものを商品として作るということではありません。大事なことは、消費者の頭の中にブランドのイメージを形成させること。
つまり、企業が作るブランドとは消費者が感じるイメージという、実際には形のないものなのです。
顧客にとってのブランドの価値を高めていくメリットとは
バッグは持ち物が入ればいい……だけのはずなのに、何万円もするブランドバッグを買う人がいます。それは機能性を買っているのではなく、ブランドにお金を払っているのです。
買う側はそれが高いとは思っておらず、そのブランドを身に着けることがステータスとなります。ブランディングに成功するということは、顧客の満足度を高める結果になり得るということです。
ブランディングは長期的なマーケティング戦略という言葉の意味
ブランディングの成功には、それなりの時間がかかります。それは、ブランドイメージを固定させるまでの長期的なマーケティング戦略と言っても良いでしょう。
ゼロからブランドを作り上げ成長させるテクニック
まずは徹底した環境分析からブランディングは始まります。競合製品に差をつけるためには、どのターゲットにどのような製品をアピールしたら良いのか絞り込むのです。
その後にブランドアイデンティティを考え、企画・検討していきます。ブランドアイデンティティとは、そのブランドを顧客にどう思われたいかを明確にするということです。
企業側が企画して作ったブランドの価値と、顧客が思うブランドイメージを、時間をかけて一致させていく。それがブランディングの肝となるところです。
ブランドイメージができあがることで価値が上がっていく
ブランドアイデンティティを可視化させるための手段が、ブランドの独自スタイルの可視化です。名称はもちろん、ロゴやデザインなどクリエイティブな部分を確立させていきます。
同時に顧客の持つイメージとブランドアイデンティティの差を縮めていくという作業を進めなければなりません。ブランドイメージの中に、ブランドの名前の認知、品質の知覚などを組み込んでいきます。
そうすることで顧客の中のブランドへの忠誠度は上昇していくのです。
ブランディングが成功すれば、あとはユーザーがついていく
しっかりとしたブランドイメージが形作られ、顧客の中にブランドに対する信頼感が生まれました。そうなれば、ブランディングは成功と言っていいでしょう。
ブランドを新しく構築する意味とメリットは?
ブランディングによってブランド名が認知されると、顧客の中にブランドに対する愛着が湧いてくるものです。顧客がブランドやサービスに抱く信頼や親近感、愛着の感情のことを、顧客ロイヤルティと呼びます。
競合各社に差をつけることができ、価格競争から一歩リード
顧客ロイヤルティが高まることで、安定した収益が望めるようになります。ターゲットに訴求できるブランディングに成功したら、競合他社との間に価格競争が起こりにくくなります。
競合他社の製品との差別化が図れる上、価格競争でも優位に立てる機会が増えるでしょう。また、ブランドがあることで仕入れ業者などに対する価格交渉力も高まります。
顧客が迷わず商品を選ぶようになる
ブランド名が認知されれば、顧客は買い物をする時に迷わずに済みます。お気に入りのブランドの新作を待つのは楽しいものです。自分はこのブランドが好きだ、と一度決めたら、あまり他には目移りしなくなります。
顧客にとって大切なことは、その商品がそのブランドである、という一点のみ。もちろん色や形などの好みはありますが、悩むとしても同じブランド内で悩み、どれかを選ぶのです。
消費者は物を買うとき安心感を得ることを求めます。その点でもブランドというのは消費者に安心を与えます。その安心感はリピート率にも繋がるものです。
ブランド力が強ければそれは価格にも反映される
ブランドが持つ資産的価値のことを、ブランド・エクイティといいます。ブランドという目に見えない価値が製品に付加されることによってブランドの資産価値が高まるという考え方です。
特に品質による高低がつけにくい製品やサービスである場合、ブランド・エクイティが勝敗を決めます。顧客ロイヤルティが高いブランドであれば、価格が高くても類似製品よりも選ばれやすくなるわけです。
「このブランドだから買う」という人は、そもそも他社の製品と比較しようとさえしません。ブランディングは時間がかかるものですが、成功した場合のリターンはとても大きいと思われます。
ブランディングの意味をきちんと理解している外注とはどんな外注か
ブランディングには様々な要素があります。しかしどんなジャンルのブランドであれ、必ず制作しなければならないものがあります。ブランドと言えば、ロゴデザインですよね。
ロゴデザインをプロのデザイナーに作ってもらうには
どんなブランドもハイセンスなロゴがあります。ロゴを作ることがブランディングのすべてではありませんが、形を決めるという点ではロゴが持つ役割は重要です。
商品のロゴデザインを制作するのはロゴデザイナーです。正確にコンセプトを伝えて、デザインを提案してもらいましょう。
コンサルティングも重要!実績のあるコンサルタントに相談しよう
戦略を形にしていく作業の中で、マーケティングコンサルティングを検討している人はいませんか?
ブランディングには、コンサルティングも欠かせません。ブランド戦略の立案はもちろん、業務の過程で発生した問題の解決、改善などについて相談できます。
ブランドブランディングを専門に行う企業もありますが、予算と相談してフリーランスに依頼するのもひとつの方法です。