C・C++・C#言語の違いは?特徴を抑えて使いわけよう!

C・C++・C#言語の違いは?特徴を抑えて使いわけよう!

「C言語」・「C++」・「C#」の3つの言語は何が違うのでしょう? 同じ言語では? と思っている方もいるかもしれません。それぞれの言語の特徴と、使い分けるポイントをご説明します。

C・C++・C#それぞれの言語の特徴、違い

単純に、違いを述べてもピンとこないかもしれません。そこで、最初にそれぞれの言語の歴史と特徴をご説明します。

C言語の歴史・特徴

C言語は一番歴史が古く、1972年に最初のC言語が開発されました。C言語以前のプログラミング言語は商用系のCOBOL、MS-DOSに標準装備されていたBASICなどが知られています。

CPUの機能も今とは比べ物にならなかったこの時代、制御系などスピードが必要とされるプログラムはアセンブラで記述されていました。CPUに理解させるマシン語と1対1で記述する必要のあるアセンブラでのプログラミングはとても手間のかかるものでした。

C言語の出現は、プログラミング効率を非常にあげる役割を果たしました。コンパイルすることによりマシン語に変換してから実行するので、処理速度も速く組込み系や制御系のプログラムによく使用されています。

C++の歴史・特徴

C言語をベースにオブジェクト指向プログラムを記述するために、拡張機能を追加して1983年に登場したのがC++です。

オブジェクト指向を実現するため、クラスやインスタンス、メソッドといった概念を意識して記述できるコマンドが追加されています。オブジェクト指向を意識する部分以外は、C言語と同じ文法です。

C#の歴史・特徴

C#はマイクロソフトが開発したプログラミング言語で2000年に発表されています。文法や構文はC++と似ていますが、開発にBorland社の「Delphi」を開発したメンバーが参加していたため、Delphiの影響も受けています。

マイクロソフトが提唱する.NET Framework上で動作するため、OSに依存せずに動作するのが特徴です。C言語やC++のようにマシン語にコンパイルして実行するのではなく、共通中間言語(CIL)にコンパイルして実行します。

それぞれの言語の関係性・互換性

C言語・C++・C#の背景はご理解いただけたと思います。次にそれぞれの言語の関係や互換性についてご説明します。

C++はC言語から派生した言語で相互に互換性あり

前段でもご説明した通り、C++はC言語にオブジェクト指向の構文を追加して派生した言語です。基本文法も同一なので、記述したコードは相互に互換性があります。

C言語で記述したプログラムをC++のコンパイラでコンパイルして実行することができます。また、逆にC++でオブジェクト指向に特化して追加された一部の構文を除けば、C言語の文法そのままのコーディングができます。

C#はC++とJavaから生まれた言語で互換性なし

C#はC言語やC++から派生した言語ではなく、C++とJavaのいいとこ取りをする形で開発された言語です。

また、構文の記述は「Delphi」の構文も使用されています。C言語やC++とは互換性がありません。

文法や構文以上に、開発思想を理解して使うことが大切

C言語以降に開発された言語は、多かれ少なかれC言語の影響を受けている部分があります。

C++は互換性があるくらい、基本の文法はC言語と同じです。C#もC++の文法もベースに開発されているため、C言語やC++と文法的には似ている部分が多くあります。

システムを開発するときにどの言語を使用するべきかと考える場合、文法が似ているからどれでもいいと考えるのは危険です。それぞれの言語の開発思想を理解した上で選びましょう。

ハードウェアの制御が必要で、実行速度が要求されるシステムにはC言語が向いています。今後開発するシステムのシステム間でのリソースの共有を意識して、オブジェクト指向でプログラミングするならC++がいいでしょう。

スマートフォンアプリやゲームアプリを開発するのならC#がおすすめです。

それぞれの言語を扱える技術者の特徴は

実際にC言語・C++・C#、それぞれの言語を使用している技術者の特徴をあげておきます。

C言語は組み込み系の技術者が多い

C言語は実行速度が速いのが特徴です。そのため、シビアな速度を必要とする、組込み系のプログラミングによく使用されます。組込み系というのは、例えば駅の券売機のような機械を構成する基盤上のマイコンチップに搭載するプログラムを指す言葉です。

その他にも、制御系と呼ばれる、パソコンからハードウェアを制御するためのプラグラム開発やサーバーアプリにもよく使用されています。

C++は組み込み系やWindowsを用いた制御系アプリ開発技術者が多い

C++もC言語と同様に処理速度をの速さが要求される、組込み系や制御系のプログラミングに使用されます。また、制御系のみではなく、Windows用アプリケーション全般の開発にも広く使われています。

C#はアプリケーションやゲーム開発技術者が多い、スマホアプリも

C#は後発言語だけあって、同じ内容をプログラミングする場合、C言語やC++よりも少ない記述で実現することができます。そのため、アンドロイド用スマートフォン向けのアプリケーション開発やゲーム開発によく用いられます。

C・C++・C#それぞれの言語を使いこなせる技術者と出会うには

C言語・C++・C#それぞれ、得意とする分野があることはおわかりいただけたと思います。では、それぞれの言語で開発するための技術者を探すにはどのような手段が考えられるでしょうか。

どんな技術者にも得意分野・不得意分野がある

言語によって、向き不向きがあるように技術者にも得意分野、不得意分野があります。組込み系を中心に開発してきたプログラマーは、ゲームやスマートフォンアプリ開発の経験はあまりありません。

逆に、アプリケーション開発で経験を積んだ技術者は、組込み系の開発は難しく感じられるでしょう。言語の習得も、C言語とC++の両方をこなせる技術者はいますが、C#が得意な技術者は別になります。

開発するシステムに最適な技術者探しは大変

例えばC言語が得意な技術者であっても、制御系専門で開発してきたのと、Windows用アプリケーションを開発してきたのとでは活かせるノウハウが大きく変わってきます。

ソフトウェア技術者といっても多様性があり、違った分野の技術者に仕事を依頼した場合、できなくはないのですが思ったような成果が上がらないこともあります。

システム開発の一部、または全てを外注する場合、こちらのニーズに適した経験を重ねた技術者を選ぶことが重要です。

クラウドソーシングなら、こちらのニーズに合った技術者に出会える

こちらのニーズと先方のスキルをすり合わせて最適な技術者を探すには、クラウドソーシングがおすすめです。

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