近年、SNSは人々のインフラとも言えるほど、我々の生活になくてはならないものになり、マーケティング界隈では、「SNSマーケティング」といった言葉もよく聞かれるようになってきました。企業もSNSに力をいれてきており、TwitterやInstagramなどでアカウントを作って広報活動をしたり、商品の広告を出しています。SNSの中でも、実名登録が多く、ターゲットが絞りやすいFacebookに広告を出す企業が増えてきていて、多くの企業の広告を見ます。
企業のマーケティング担当者の中には、上司からいきなり「Facebook広告をやるぞ!」と言われてもおかしくない状況ですよね。しかし、いざFacebookで広告を出そうと思っても、初めてやる場合、どのくらいの費用がかかるか分からないですし、支払い方法などといった細かいところも分からない方が多いと思います。Facebook広告の費用や仕組みについて、基本的なことをお伝えします。
Facebook広告にかかる費用は?100円からできる?
初めてFacebook広告を運用する人は、Facebook広告がいくらから始められるのか、気になる人も多いですよね。実はFacebook広告は100円から始めることが出来るんです!
Facebookには、「1日の予算」と呼ばれているものがあって、例えば、1日の予算を1000円に設定した場合、広告配信開始後に、1日に1000円分の広告費用を使い切ったら、自動的に配信が停止される仕組みになっています。
Facebookでは、だいたい1クリックあたり100円〜200円ほどの費用が発生するので、1000円に設定した場合、10回程度クリックされたら、広告費用を使い切る計算になります。また、費用の発生方法としては、主に「クリック課金」と「インプレッション課金」の2パターンが存在します。
クリックごとに費用のかかるクリック課金(CPC)
クリック課金(CPC=Cost Per Click)は、その名の通り、広告がクリックされた時に費用がかかる仕組みで、リスティング広告と同じ原理です。広告がクリックされた時に料金が発生するので、ユーザーに確実にリーチすることが出来る配信方法です。
表示毎に費用のかかるインプレッション課金(CPM)
インプレッション課金(CPM=Cost Per Mille)は、インプレッション数(表示された数)に応じて費用がかかる仕組みで、広告が1000回表示する度にお金が発生します。インプレッション課金にメリットは、1000回分で1料金発生という仕組みになっているので、費用をあまりかけずに、広告をリーチさせることが出来る点です。
デメリットとしては、単純に流し見した場合も1インプレッションにカウントされてしまうので、本当にユーザーが広告を見たのか分からないという点です。
Facebook広告費用の支払い方法や請求の仕組み
広告請求の仕組み
Facebookに広告を掲載する時は、基本的に掲載する広告ごとに予算を設定します。Facebook側は、広告掲載期間を通してなるべく均等に予算を消化するようにして、広告を掲載します。広告請求について、よく広告主が間違いがちなのが、最初に設定する予算と、実際にかかる費用の概念です。
予算:広告の掲載で消化する予定金額
費用実際にかかる金額
Facebookでは、基本的に最初に設定した予算を使い切るように設定されているのですが、公式ヘルプには、広告の最大の効果を多く得るために1日の予算を最大で25%超過するケースもあります。このケースが発生したとしても、Facebookのシステムが週単位で平均の予算をオーバーしないように調整してくれるので、非常に安心です。
広告費の設定方法
ここでは、広告費の設定方法についてご紹介していきます。設定をかけ合わせて、好きなように広告費を設定することが出来るので、設定したい人は覚えておきましょう。
アカウントの上限予算
アカウントの上限予算は、アカウントで使用できる予算の上限になります。この予算は、アカウント単位の予算なので、ここで決めた以上の予算を使うことはありません。
キャンペーンの上限予算
キャンペーンの上限予算は、キャンペーン単位で使用することが出来る予算のことです。キャンペーン予算は広告の出稿目的を設定することが出来るので、広告のコンバージョンを考える上で、配信目的が非常に重要になります。
入札単価
広告の入札単価は、基本的にはFacebook側が勝手に最適化してくれるので自分で変更することはほとんどありません。
広告費用の支払い方法は?
Facebook広告の費用を支払う方法としては、以下の4つがあります。
- クレジットカード
- 銀行引き落とし
- 手動決済
- PayPal
クレジットカードで払うのが一般的ですが、銀行口座を設定しておけば、毎月当月使用した分の広告費を勝手に引き落としてくれるので、会社単位で利用する場合はこのやり方がいいかもしれません。また、Paypalにも対応しているので、この点もPaypalユーザーには非常に嬉しいですね。
Facebook広告のメリット・デメリット
続いて、Facebook広告のメリット・デメリットについてご紹介していきます。
メリット1. 広告費用が抑えられる
これはまず、FacebookというSNSが実名制登録のプラットフォームであるため、非常に信用性が高いサービスであるということ。また他の広告と比べても予算が安い、かつ確実にリーチしやすくなる広告であるため、費用対効果が比較的高い広告を出稿することが出来るという点が非常にメリットです。
メリット2. 目的に応じて広告を最適化出来る!
これは広告を配信する際に、広告を出稿する目的に応じて広告の種類を選択することが出来るため、広告主が届けたいユーザー層へ広告を届けやすいです。
例えば、自社商品のブランディングが目的である場合、「ブランディング」を選択すればいいですし、とにかくリーチさせたい場合は、「リーチ」を選択すればいいので、広告を最適化しやすい点も非常にメリットです。
デメリット1. 細かくPDCAを回して改善する必要がある
Facebookに限ったことではありませんが、広告を運用していく場合は、必ず一定の期間で結果を分析し、PDCAを回して改善していくことが必要です。
特にFacebookの場合は、実際にリーチした年齢層や性別、国籍なども細かく特定することが可能なので、しっかり運用すれば、比較的成果を出しやすい広告であるということが出来ます。
広告出稿を外注するという選択肢
「Facebook広告については理解できたけど、操作をする自信も余裕もない」という人には、広告運用を外注するという選択肢をお勧めします。googleでちょっと調べれば、広告運用を手がけてくれる代理店がいくつも見つかります。費用は、運用費用の20%〜30%が相場。つまり100万円分の広告を出稿するのなら、120万円〜130万円程度が総額ということになります。
さすがに20万円も払えないという場合は、自社でやるしかありませんね。専任者をつけることが難しいのでしたら、何名かで持ち回りという方法もあります。ただし最初はノウハウがないわけですから、誰か一人が徹底的に勉強するほうが賢いとも考えられます。
フリーランスに広告出稿のプロはいるのか
もうひとつの選択肢が、フリーランスに広告出稿・運用を依頼すること。広告代理店出身のフリーランスは大勢いますし、デジタル関係に強いライター(この場合はマーケターに属するフリーランス)も運用を手がけられる可能性があります。
依頼の方法としては、期間と広告予算を決めて、数ヶ月後の成果を握るのがいいかと思います。出稿するだけなら誰でもできますが、きちんと最適な運用をしてもらわなくては意味がありません。とはいえ初月から成果を出せというのは酷なので、数ヶ月の契約期間の間にPDCAを回してもらい、自社にとって最適な方法を見つけ出してもらう。つまりは、最適な運用をできる人に依頼を続けるのが良いでしょう。
Webライターの新しい仕事に広告運用はいかが
この記事を読んでいる人は、ライターかそれに類する仕事をしている人が多いでしょう。そんなあなたにお勧めしたいのが、SNSの広告運用をマスターすること。仕事の幅が広がりますし、場合によっては企業のSNS運用全般を受託できる可能性もあります。ライターとして磨いた文章力や企画力を存分に発揮できるステージが、SNS広告運用の世界にもあると思うのです。