誰もがSNSやブログなどを利用すれば、簡単に情報発信できるようになった昨今。自分が投稿した文章に「いいね!」や、「おもしろかった!」「文章上手だね」といったコメントが付くと、つい自分って文章作成のセンスがあるのでは? と思ってしまいますよね。
なかには「もし自分の会社でホームページのライティングを任されたら、自分がやろうかな」なんて考える人がいるかもしれません。でも、自分の日常を発信するブログと仕事としてのライティングを混同するのは超キケン。今回は、その理由をご紹介します。
本当は、文章作成はプロの領域
1億総ライターと揶揄できるくらい、お気軽手軽にライターを名乗れる時代になりました。クラウドソーシングによる功罪だと思えます。なにもクラウドソーシングを悪者にしたいわけではありません。カンタンにライター職に挑戦できる仕組みがあったから、多くの腕のあるライターが生まれた一面もあるのですから。
ただしライターを名乗っているからといって、誰もがプロフェッショナルかと問われると口をつぐんでしまいます。たしかに、ちょっと訓練が必要な人までも「ライターです」と名乗っているのは事実。
だったら自分で書いた方がいいのでは……と思うのも無理はありません。腕のないライターと出会ってしまった人ほど、ライティングにプロの力が必要とは思えなくなっていますよね。
でも確実に、ライティングという作業はプロの領域です。「どこがプロなの?」「下手くそな人たくさんいるじゃん」「だったら自分で書くよ」と思ったあなたに、ライティングをプロに依頼する理由をご紹介します。
「ライティング=書く仕事」ではありません。
「ライティング=書く仕事」という認識をしている方がほとんどなのではないでしょうか。もちろん言語的な意味としては成立していますが、実態は少し異なります。なぜなら、書くための準備、つまり企画や取材が必要となる場合がほとんどだからです。
たとえば、取材。取材とはいえ、インタビューやフィールドワークに限った話ではありません。ホームページや文献を事細かにチェックし、ライティングに必要な情報をピックアップするのも立派な取材。仮に書くことが得意だとしても、インタビューや情報の整理がニガテだと仕事になりません。
“自分を表現する仕事”ではなく、“読者に伝える仕事”だから。
SNSやブログで発信する内容は、少なからず自分が興味のあることですよね。自分の好きなことを好きな書き方で表現するのは楽しいかもしれません。しかし、仕事としてライティングの仕事を請けた場合、自分の好きなことだけを書ける可能性はゼロに近いかもしれません。「こういうテーマで書いてほしい」という依頼を受けますし、もちろんチェックも入ります。
さらに、読者を意識した文章でなければ読まれることすらありません。依頼者が発信したい情報を文章としてアウトプットするのが、ライターの役割。“自分の考えを情緒的に表現する”のではなく、“読者にわかりやすく伝えること”が仕事なのです。
“伝わればいい”というものではないから。
ライティングの基本は、読者に情報を伝えることですが、”伝えて終わり”ではありません。ビジネスにおける文章には、必ず目的があります。誤解を恐れずに言うと、その目的が果たせなければ、いくら時間をかけて書いた文章でも価値はありません。読みやすくてわかりやすい文章が書けるだけでは、ライティングを仕事にするのは難しいといえます。
プロのライターと出会える方法
ここまでご覧いただいて、少しは「プロのライターに頼むのは必要かも」と思っていただいたら。ぜひ、プロフェッショナルの技を体験してみてください。お金を払う価値は充分にありますよ。
ではプロのライターに出会う方法とは。冒頭に記載したクラウドソーシングでもかまわないと思います。自分もクラウドソーシングに登録していますし、面白そうな仕事があれば挑戦してみますから。大勢のライターからプロを探すのは苦労しますが、一度出会うことがかなったら、あとは継続して依頼するだけ。最初のハードルだけ越えてみてください。もしくは、ブログをたくさん読み漁って、上手だと思えるライターにコンタクトをとるとか。
絶対にいるんですよ、プロフェッショナルやなーと思えるライターが。素敵なライターとの出会いがありますように。