『プラットフォーム』という言葉を耳にしたことがありますか? 簡単にいえば、ビジネスにおいて「モノや情報を提供する場」を指す言葉です。プラットフォームの概念を用いることによって、成功している事例が多くあり、近年のビジネス戦略において、欠かせない概念となってきました。
そんなプラットフォーム戦略を、「自分のビジネスにも活かしたい」という方も、多いと思いのではないでしょうか? プラットフォームとは? メリットは? などの疑問から、身近な事例まで紹介していきましょう。
プラットフォームとは?なぜビジネスで注目されているの?
まずは、プラットフォームの意味や、なぜ注目を集めているのか?など、簡単な概要から解説していきましょう。
そもそもプラットフォームの意味とは?
プラットフォームとは、英語で「platform」と書きます。そもそも、英語で「檀上」や「足場」の意味を持つ言葉で、駅での乗り降りで使うために造られた、構築物を指す言葉でした。
冒頭でも少し説明しましたが、現在では「モノや情報を提供する場」を意味する言葉になっています。
プラットフォームから、モノや情報が行き交い、提供者と利用者との関係性が育まれ、つながっていくイメージを持つと、分かりやすいでしょう。
「場」という概念だけでなく、「基盤」「環境」「土台」「器」などの表現も相応しいといえます。
ビジネスにプラットフォームを取り入れるメリットとは?
プラットフォームのメリットには、「規模を広げられる」「遠くのモノと情報をつなげる」「企業や地域同士の連携になる」「新しい可能性が生まれる」などが挙げられます。ビジネスに、プラットフォームの概念が取り入られるようになったのには、インターネットの存在が欠かせません。
同時に、時代背景として、これまでのビジネスモデルでは、通用しなくなってきた点があります。これまでのビジネスモデルでは、ただ顧客に商品やサービスを提供する、受け身になりがちなスタンスがありました。
しかし、社会情勢の変化に伴い、それでは市場規模の縮小も、免れない状況に陥るのも時間の問題です。特に、地方の中小企業や、商店街のお店などが、経営不振に陥る話をよく耳にするのではないでしょうか?
そこに、プラットフォームの概念を吹き込むことで、「ユーザーに知ってもらうこと」「同業者同士で連携し新たなアイディアを生み出す」ことができます。今まであったビジネスの形に、プラットフォームでプラスアルファすることで、新たな可能性が生まれやすくなるわけです。
様々なプラットフォーム!どんな形がある?
ここまで意味やメリットを紹介してきましたが、では、実際にプラットフォームにはどんな形があるのでしょうか?プラットフォームは、決して難しい存在ではなく、とても身近なところに存在しています。
例えば、多くの専門店が入っている商業施設や、肉や野菜を売る店が集まる市場、結婚相手を探したり、ビジネスで人材を探すマッチングサービスも、立派なプラットフォームです。
他にも、SNSなどで大きな影響力を持つ、インフルエンサーがありますが、インフルエンサーを使った「インフルエンサーマーケティング」をご存知でしょうか?
まだまだ、発展途上にあるサービスですが、効率化を図る目的で、インフルエンサーマーケティング集めた、プラットフォームも登場しています。
このように、プラットフォームを用いることで、「自社の商品やサービスを自社の店舗だけで売る」だけでなく、様々な場所での商品展開や、ニーズの対応も可能になりました。
プラットフォームビジネスとは?ビジネス事例3選紹介!
ここでは、プラットフォームのビジネス事例を紹介しましょう。より、プラットフォームが身近な存在と思えるずです。
プラットフォームビジネス事例1.「LINE」
無料でチャット形式の会話と、通話が利用できるツール「LINE」です。2011年6月のサービス開始以来、2018年6月末時点の国内の月間アクティブユーザー数は7,600万人を突破しました。
今や、日本人口の半分は使っている計算です。LINEにおけるプラットフォーム戦略は、ただチャット形式の会話と通話が利用できるだけではなく、複数のサービスも兼ね備えていることでしょう。
LINEの決済サービスの「LINE Pay」、LINEのポイントサービスの「LINEポイント」。全国紙からビジネス誌など網羅した、201社が登録している「LINEニュース」など、LINE一つで複数のサービスが利用できます。
また、2016年からは、LINEアカウントと企業のWebサービスを連携させた、「Official Web App」のサービスも開始しました。LINEのアプリ内で、ユーザーの集客からリピート促進まで完了できる仕組みです。
ひとつの商業施設の中で、買い物から映画、フィットネスクラブが利用できるのと同じで、はじまりから終わりで完了することが、LINEで実現されているといえるでしょう。
プラットフォームビジネス事例2.「楽天」
プラットフォームを知る上で、ECサイト(インターネットで商品やサービスを販売するWebサイト)の存在も外せません。
ECサイトを使ったプラットフォームは、世界規模ではAmazonが有名ですが、「楽天」もおなじみのECサイトです。楽天で目を見張るのは、商品やサービスの豊富さでしょう。
ファッションから食品、日用雑貨、家電製品、書籍、コスメ、旅行や金融…など、あらゆるジャンルのショップが、楽天で出店しています。
楽天は、それらのショップに場所を提供する、プラットフォームというです。
近所の商業施設には置いてないような商品でも、「楽天だと見つかった!」といった品揃えの良さが魅力でしょう。
また、楽天内で使える楽天スーパーポイントは、倍になるキャンペーンを定期的に行ったり、ポイントが貯まる加盟店も多くあります。
インターネット上だけでなく、実際のお店でもポイントが貯まるよう、地続きにすることで、巨大なプラットフォームの構築に成功した例でしょう。
プラットフォームビジネス事例3.「ランサーズ」
個人ワーカーから企業まで、「お仕事をしたい人・受注したい人」「お仕事を依頼したい人」との、出会いの場を構築する「ランサーズ」です。日本初、国内最大級のクラウドソーシングとして、多くのワーカーにプラットフォームとして、場所を提供しています。
2018年4月に発表された、ランサーズが行った「フリーランス実態調査」によると、フリーランスによる経済規模は20兆円、さらにランサーズでの仕事の依頼総額は、2,000億円を突破しています。
多分野のフリーランスや、仕事の依頼者が多数在籍しています。現在、働き方改革の一環として、政府から兼業・副業を普及拡大させる方針が発表されています。
柔軟な働き方が奨励されるようになった社会背景もあり、ランサーズのような、クラウドソーシングのプラットフォームも、さらに注目を集めることでしょう。
プラットフォーム成功のビジネス戦略とは?外注に依頼するのもおすすめ!
プラットフォームの導入を考えている方にとって、ビジネス戦略では何が大事なのでしょうか?
プラットフォーム戦略のポイントは?
前述のプラットフォームの成功事例では、次で紹介するポイントが、きちんと抑えられています。
まずは、「ターゲット」と「何」を提供するのか?を、きちんと決め、プラットフォーム内のルールや仕組み作りをすることです。骨組みからしっかりと行うことです。その際、変更があればその都度、柔軟な対応もしていくことです。お金の流れも作らなくては、ビジネスになりません。
プラットフォームの場合、参加企業(出店者)からの利用料、顧客からの手数料、と明確なお金の流れを作っておくことで、成り立ちます。お金の流れを発生させるには、ユーザー数の確保が必要です。そして、何よりもユーザーと関係性が育める環境であることです。
プラットフォームは、皆が「便利だ」と思うことで、リピーターが定着し、良い循環が生まれます。プラットフォームでは、上記で挙げたような点を、抑えておきましょう。
外注依頼でプラットフォームを外注するのもアリ!
プラットフォームを自社で制作するのは、外注依頼する方法があります。自分達の予算に合わせたプラットフォームの制作も可能ですし、ノウハウがきちんと分かっている専門家ならば、前述で挙げたポイントを、きちんと抑えて製作してくれるでしょう。
プラットフォームの事例でも紹介した、他分野のフリーランスのワーカーが在籍する、ランサーズで外注依頼するのも可能です。
サイト制作になるため、「Webエンジニア」などのキーワードで、自分に合ったフリーランスのワーカーも見つけられるでしょう。
外注で専門家に依頼してプラットフォームを作りあげよう!
プラットフォームは、ITと相性が良い特徴があります。インターネットの普及によって、かつて遠くにあったものが、短時間でたくさん集められるようになりました。
ユーザーは、たくさんのモノも情報も、簡単に手に入れられるようになりましたし、今まで起こり得なかった、企業間同士の連携や商品開発もどんどん可能になっていくことでしょう。
新たなビジネスの形として、あなたもプラットフォームを取り入れてみてはいかがでしょうか?