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長い文は、分割すれば読めるようになる|文章ダイエット4

上手な文章を書く、文章ダイエット術の第四弾です。本稿で書いていくテクニックは、「長くなってしまった一文を、ふたつ以上の文に分ける」ことでのダイエット術となります。

ちょっとしたテクニックを使うことで、文章を読んでもらいやすくなる方法をご紹介している「文章ダイエット」シリーズ。第四弾では、長くなってしまった一文を、ふたつ以上に分けることでのダイエット方法です。

その一文、複数に分けられませんか

文章ダイエットシリーズで一貫してお伝えしているのは、一文をなるべく短くしましょうということ。一文一義の記事でも紹介しましたが、ひとつの文においては、ひとつの内容だけを入れることが理想です。言うまでもなく、なんでもかんでも一文一義にすることが正義ではありませんが、読んでもらえる、理解してもらい易い文章になることは間違いありません。

第四弾の本稿では、長くなってしまった一文のなかから、意味の切れ目を探して、複数の文に分けていく方法を紹介します。まずは例文をご覧ください(余談ですが、例文を作成するのが一番、時間がかかります……)。

分別する前の読みにくい文章例

深夜のスターバックスへ来てブログ記事を書くことが、わたしの週末の恒例となっているのだが、幹線道路沿いにある行きつけの店舗では、2月の下旬までは受験生と思しき若者が溢れ、参考書や赤本を広げながら、耳にはイヤフォンを挿したスタイルで長時間の占拠をするものだから、イートコーナーに続く階段には席を待つ人の長蛇の列ができている。

例によって、とにかく理解のしにくい、かつ読んでいても面白みのない文章を書いてみました。例文に悩むものですから、少し実話を入れて回避しています。

さて例文ですが、そのまま読み流しても状況を頭に思い浮かべることができるかもしれません。特に意味のない読み流してOKな文章ですし、皆さんが「読んでやろう」という意識を持ってくださっているのですから。

ありがたいのですが、いつまでも皆さんの好意に甘えているわけにはいきません。悪文を良文(というのは気がひけるので、普通の文)に変換してみます。

長い一文を分別した文章例

深夜のスターバックスへ来てブログ記事を書くことが、わたしの週末の恒例になっている。幹線道路沿いにある行きつけの店舗では、2月の下旬までは受験生と思しき若者が溢れている。彼らは、参考書や赤本を広げながら、耳にはイヤフォンを挿したスタイルで長時間の占拠をする。イートコーナーに続く階段には、席を待つ人の長蛇の列ができている。

と、語尾をいじることもせず、長かった一文を4文に分けてみました。最初の例文より、一つひとつの意味を理解しながら読み進められる文章になったのではないでしょうか。

実際にですね、わたしには行きつけのスターバックスが2店舗あります。そのどちらも駐車場があるので、車で深夜まで仕事をしたり、読書するのに最適なんです。電源のない席が多いため、自宅を出る前にバッテリーチェックが欠かせないのですが。

そして大学受験前になると、高校生か浪人生が勉強をしています。席が空いていない。心の中では「落ちてしまえ」と恨み節を唱えることもあるのですが、とにかく満席でがっかりすることがしばしば。

受験生にとっては人生の一大イベントですから、彼らが悪いと責めるのはお門違いなんですけどね。

長い一文を分別した文章例

ということで、長い一文を分割することで、読んでもらいやすく、理解してもらいやすくするダイエット術でした。例文では、最初が160文字の一文でしたが、それぞれ41文字、42文字、44文字、32文字の一文に変えています。本当のところ、半分に分けるくらいでも充分に読みやすくなるのですが、あえての4分割でした。一文を短くする文章ダイエットで、読んでもらえる文、理解してもらいやすい文にする。現場からは以上です。

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