フリーライターやWebライターが生存競争で勝ち抜くためには、多様な知識とスキルが必要な時代になりました。文章を書くという単純作業だけで勝負をするのもかっこいいですが、ハードルが高くなったのも事実。なぜならコンテンツの種類が増えて、テキストだけでは価値提供を仕切れなかったり、メディアの多様化や閲覧ツール(つまりスマホ)の変化やデリバリー方法が多岐にわたるようになったから。そこでライターの方にもわかるように、マーケティング用語を解説していくことにしました。本稿で紹介するのは「オムニチャネル」という耳慣れない言葉。
今やインターネットを通じた通信販売は、顧客にとってなくてはならないものになりました。一方で、ECサイトを運営している企業にとってみれば、競争相手が次から次へと現れたことで、今まで以上に顧客を自サイトに止め置くことが難しくなっています。そこで導入したいのが「オムニチャネル」という販売戦略です。
この記事では、オムニチャネルの特徴を解説するとともに、オムニチャネルに対応したECサイト制作のおすすめ外注先などを詳しく解説します。
オムニチャネルとは? マルチチャネルの違いとは?
一昔前であれば、ECサイトの数も少なく、競争相手に顧客を奪われることはあまり考えなくても済みました。しかし昨今は、日々新しいECサイトが立ち上がり、既存のECサイトは常に激しい顧客獲得競争にさらされています。
ECサイトを運営する企業にとって、今いる顧客をどうやって自サイトにつなぎ留めておくかは至上命題です。顧客獲得競争に打ち勝ち、新たな販売機会を生み出すには「オムニチャネル」を導入しましょう。
※マルチチャネルについて解説した記事はこちらから
オムニチャネルとはメディアを使った販売戦略
オムニチャネルとは、簡単に言うと「あらゆるメディアを使った販売戦略」のことを指します。直訳するとオムニ=すべての、チャネル=接点です。ありとあらゆるメディアで顧客との自然な接点を作ることで、購入の経路を意識させることなく販売につなげます。オムニチャネルにおいては、ECサイトも実店舗も、すべての販売経路が統合されているのが特徴です。
ECサイトの登場で、消費者の購買行動は大きく変化しました。かつては小売店で店員とコミュニケーションを取って、実際に品物を手に取って購入していましたが、今となっては昔のことです。
現在は小売店で商品を確かめ、インターネットを通じて最も安い価格で賢く買い物をする消費者が増えています。結果として小売店は販売機会を喪失し、すっかりショールームのような存在になってしまいました。この傾向は、小売店を営業する企業にとって非常に悩ましいものです。
そこで、オムニチャネルの導入です。オムニチャネルは、顧客が商品に触れる機会を増やし、顧客に「どこで購入するか」を感じさせることなく販売の機会を増やしてくれます。オムニチャネルを導入することで、例えば、実店舗にない商品をオンライン注文で取り寄せて、実店舗で支払い、自宅で受け取るということもできるようになります。
オムニチャネルを導入することで、顧客の利便性を高めるだけでなく、販売機会を増やすことで双方WinーWinの関係を築くことができるようになるのです。
マルチチャネルに比べて優れている点は?
しばしばオムニチャネルと対比されるものに「マルチチャネル」があります。マルチチャネルとは、複数の接点を設けて顧客に販売機会を提供する販売戦略です。
しかし、オムニチャネルと違って販売経路が統合・連携されていないため、オムニチャネルに比べて利便性に劣ります。オムニチャネルがマルチチャネルに比べて優れている点は、顧客に大してありとあらゆる販売機会を提供する提供できる点だけではありません。顧客に「どこで買ったか」「どうやって買ったか」を感じさせないシームレスな販売機会の提供が可能になる点も優れている点です。
スマートフォンの普及により、顧客はいつでも・どこでも指1本で、様々なチャネルから商品についての情報を得られるようになりました。スマートフォンを使えば、商品のスペックや特徴、最安値や平均価格まであっという間に知ることができます。従来なら、SNSならSNSに特化して、メールマガジンならメールマガジンに特化して顧客にアピールしていれば販売機会が得られました。
しかし昨今では、ありとあらゆるチャネルを渡り歩く顧客に対して、多角的なアプローチが必要です。また、顧客がどんなタイミングで商品の購入に踏み切るかを明確に把握することはできません。
そこで、オムニチャネルを導入していくつものチャネルを用意し、買いたい時にいつでも買える状況を作り出すことが必要不可欠なのです。オムニチャネルを導入することは、今後の販売戦略を立案するのにも大きく役立ちます。販売データ全体を通して、どんな顧客が・いつ・どこで・何を・どれだけ購入したかがわかるので、より顧客のニーズをつかみやすくなるのです。
オムニチャネルに対応したECサイトを立ち上げるには
Web制作会社に外注する
オムニチャネル対応のECサイトを立ち上げる場合、ECパッケージを提供しているWeb制作会社に外注するという方法があります。ECパッケージを提供しているWeb制作会社に外注することで、これまで携わった案件を元にアクセシビリティの高いサイトを作ってもらうことも可能です。
Web制作会社に外注した場合の費用は?
Web制作会社にオムニチャネル対応ECサイトの構築を依頼した場合の金額は、ECサイトの規模にもよりますが、最低でも300万円以上の費用が掛かるとされています。詳しい費用に関しては要相談・要見積もりとしているところが多いので、複数のサイトから見積もりを取って適正費用を調べるようにしましょう。
小規模ビジネスならフリーランスへの外注も検討を
小規模のオムニチャネル対応ECサイトの構築であれば、簡単ではありませんがフリーランスに外注するという方法もあります。昨今の副業ブームやフリーランスブームのおかげで、エンジニアやデザイナー、マーケターやコンサルタントなどのフリーランスが増加しています。中には大手企業や有名代理店などから独立した個人事業主や一人法人も増えています。
従来であれば有名企業や専門会社に依頼していた、それも高額の費用を支払って、マーケティング業務すら、フリーランスに依頼できる世の中になったのです。企業に外注するのに比べてコストを抑えられることも少なくないので、気になる人は一度フリーランス相談してみると良いでしょう。