Webサイトのリニューアルをお考えの場合は、ぜひヒューリスティック分析を取り入れることをおすすめします。現行サイトの課題を抽出し、改善するための良い手がかりになるはずです。
運営サイトの課題をヒューリスティック分析で見つけよう
ユーザビリティの観点からWebサイトを分析し、課題を見つけるヒューリスティック分析、これからますます需要が増していく手法です。ヒューリスティック分析とは何なのか？行うことによって何がわかるのかを解説します。
そもそもヒューリスティック分析とは？
ヒューリスティック分析とは、分析者の経験則などをもとに行う主観的な観点からWebサイトを分析するための手法です。調査対象はWebサイトなので、被験者を必要とせず分析者のみで作業が完結できます。
しかし、分析者の主観も入りやすいため、熟練した専門家が必要とされてきました。
ヒューリスティック分析でわかること
対象とするWebサイトのユーザビリティを、あらかじめ決めた指標に基づいて分析し、ポイント化します。例えば
- ブランディング効果
- サイトの目的への誘導効果
- 集客効果
などを分析します。
また、同じ指標を用いて自社サイトと競合するサイトも分析し、比較検討することができます。その結果、競合サイトの見習うべきポイント、自社サイトの強化すべき部分などが見えてきます。
ヒューリスティック分析の弱点
ある特定の人物が分析を行うことになりますので、どうしても分析者個人の経験則や思い込みに左右されてしまうことが発生します。経験則に基づく主観的な分析であるため、根拠が薄いと捉えられがちです。
また、初めから熟練している人はいないので、自社内で行う場合、簡易的な分析を繰り返して経験を積むといった過程も必要になります。
ヒューリスティック分析実施前に必要な準備
ヒューリスティック分析を正確に行うためには、基準となる指標を決めるなどの綿密な準備が必要となります。
分析により調査する範囲・前提を決める
正確な分析を行うため、調査する範囲や前提を定めておくことが重要です。
- サイトの目的ーそのサイトで達成すべき成果、目的を明確化しておきます。
- ターゲットーサイトにアクセスした人の属性を絞り込みます。この時、なるべく具体的に細かく設定しておく方がより判断がつけやすくなります。
- デバイスー調査範囲とするデバイスがパソコンのみなのかスマートフォンも含めるのかなどを決めておきます。
- 調査対象ページーサイト内のどのページを対象にするのかを決めます。増えるほど工数が増加するのである程度絞り込みます。
- 競合サイトの選定ー競合サイトとの比較を行うかをまず決め、比較する場合は自社サイトの比較対象となる「サイトの目的」「ターゲット」が競合するサイトを最低3件程度抽出します。
評価する上での基軸・指標を設定する
評価をより正確に行うため、判断の基準となる基軸・指標の設定は最重要ポイントとなります。調査の前提条件として定めた「目的」・「ターゲット」に合わせて決めます。
例えばサイトの「使いやすさ」・「デザイン性」・「信頼性」・「視認性」などといった指標を設定してその中でさらに細分化した判断の基準を設けていきます。
指標のベース例として「ニールセンのユーザビリティ10原則」などがあげられますが、必ずしもサイトの目的に適しているとは限りません。色々な参考例を比較しながら自社サイトに適した内容にブラッシュアップするのがおすすめです。
分析チームを選定する
社内で分析に当たるチームを選定します。会社の規模によっては一人しか選定できない場合もあるかと思います。分析担当は一人でも、内容を精査するために専任でないにせよレビューを行う人員と工数も定めておくことをおすすめします。
主要工程はプロに外注するという手も
ヒューリスティック分析は、通常は専門家が行うことが多いです。過不足なく内容的にも適切な指標の選定、先入観なくターゲット目線に立っての分析は慣れていない担当者にとっては難易度の高い作業になるためです。
主要工程はプロに発注して、自社チームはレビューを担当するというのがおすすめです。
ヒューリスティック分析を外注するメリット
分析者個人に左右されやすいのでプロに任せる方が安心
ヒューリスティック分析は、分析者個人がターゲットの立場に立って主観的に判断・分析するものです。不慣れな分析者の場合、個人的な思い込みや経験などが結果に反映して正確性を欠く結果となってしまうことも起こり得ます。
その点、分析の専門家は思い込みを排除して正確な結果を出すことに熟練しています。より正確な結果を求めるなら、プロに任せた方が安心です。
冷静な第三者の目で調査できる
ヒューリスティック分析でサイトの改善に取り組もうとした場合、どうしても自社サイトを運営管理している部門が担当するケースが多くなります。結果的に、「こう動くようにできている」などの思い込みが発生しやすく、冷静な分析を下せないことも起こってくるでしょう。
外部の完全な第三者の目で分析することで、より冷静な判断がくだされ正確な結果を導き出しやすくなります。
プロに依頼することで期間短縮でき費用対効果がアップすることも
ヒューリスティック分析の手法を初めて取り入れる場合、慣れていないと難易度の高い作業が多くなります。手探り状態で作業を進めることになり、多めの工数が必要です。
経験を積んだプロに依頼したほうが、作業の手順や選定する指標のテンプレートがある状態からスタートしますので工数はかかりません。
上記で述べてきたように、専門家の手にかかれば、より正確な分析結果を導き出す効果も生まれます。結果として外注した方がコストの削減と、より良い分析結果をもたらし費用対効果のアップが期待できます。
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