MS Officeに搭載されているVBA、プログラムと聞くと難しそうで敬遠している方も多いかと思います。しかし、プログラミングの第一歩としてはとても使いやすい言語です。MS Officeに付属しているので、使おうと思えばすぐ使うこともできます。では具体的にVBAで何ができるのか、どう使えば便利なのかをご説明します。
VBAでできることは?Excelが自動化できる?
VBAってマクロでしょ?と思っている方も多いと思います。マクロとは処理手続を定義することです。順番に記述すればその通りに処理が実行されます。
VBAはマクロの処理を記述するための言語と考えていただければ簡単です。
そもそもVBAとは?
VBAは、Microsoftが提供するプログラミング言語です。ExcelやWordのマクロ処理を記述するのに使用します。VBAはMS Officeに付属しているので入手しやすく、初めてプログラミングをする方にもおすすめです。
Excelで使用することが多いので、VBAはExcelの機能と思われていることも多いでしょう。実際はWord、PowerPoint、Access、Outlook、Internet Explorer、Microsoft Edgeなどにも使用できます。
VBAでExcelの自動化が可能!
一番よく使用されるExcelを取り上げて実際に何ができるのかご説明します。Excelにはマクロという機能があり、それを使えば操作手順の記録ができます。
繰り返して行う作業の手順を記録することで何が可能になるかというと、その手順の再生です。データの抽出・集計・別表への転記などの作業が自動化でき、作業効率がアップします。
VBAを勉強しようと思ったら、まずマクロ機能を試してみることから始めるといいでしょう。
VBAを初めて使う場合マクロから始めよう
なぜ、マクロを使うことがVBAの勉強になるのでしょうか?
実はマクロ機能を使用して記録した手順は、VBAのコードで表記されます。だから、マクロ機能を使って記録したVBAのコードをよく読めば、どの手順がどの命令で表記されているのか理解できるようになるからです。
理解が進んだら、必要に応じて編集して手順を変えたり処理を追加したりできるようになることでしょう。
VBAで社内業務一部自動化でミスも減らせる!
繰り返す手順を自動化することで、操作ミスを防ぐことができるようになります。それ以外にも単純ミスを防ぐ効果があります。
データの入力は最低限必要
自動化するとはいえ、さすがにデータを0から作りあげることはできません。
最低限必要なデータは人の手で入力する必要があります。ただし、VBAで入力専用フォームを作成して、データ入力の手間を省くことはできます。
入力ミスを減らすことができる!
例えば表の状態のExcelで編集作業を行っていて、書き込もうとしていたセルではない所に誤って書き込んでしまった。あるいは、誤って関係ないセルのデータを消してしまった、そんな経験をお持ちの方は多いと思います。
専用の入力フォームを使って入力作業を行うようにすれば、入力時の凡ミスを減らすことができます。また、データ内容の妥当性チェックも追加することで、入力段階で明らかに誤ったデータが混ざりこむ危険も防げます
使いこなせば他のアプリケーションとの連携も可能
VBAを使いこなせば、Excelの動作の再現だけではなく、前述したような入力フォームを表に出して、実際の表を意識させないこともできます。まるで自作のアプリケーションのようにカスタマイズできるのです。
WordやAccessなど他のMS Office文書と連携して集計レポートを自動作成することもできます。また、表からメールの宛先や件名、本文を作成し自動送信することもできます。
VBAだけでちょっとしたプログラマー気分を味わうことができます。
ネットワーク環境で使用するにはセキュリティへの配慮が必要
社内で使用する文書ファイルに自動プログラムが組み込まれるということは、悪用しようと思えばできてしまうという問題があります。そのため、MS Officeでのマクロ使用やVBA使用が、セキュリティ強化のため社内で禁止されていることもありますので注意が必要です。
もし、自社もしくは取引先でそのような規定がある場合は、従う必要があります。サーバーを介してVBAを操作する場合、特にセキュリティ面で配慮は重要です。
また、VBAは動作速度が遅くCPU負荷も高いので、サーバーでの使用は社内全体に影響を与えかねないので稼働時間帯など考慮して使うよう気をつけましょう。
VBAを使った大掛かりな業務改善はプロに依頼!
VBAはある程度の機能なら初めての方でもすぐ使えるようになりますが、本格的なプロセスを組み上げるのはプログラミング経験がないと難易度が高くなります。
一からシステム開発しなくてもVBAで実現してしまうことも
業務処理を自動化するために、システムの開発を検討している場合、一から構築しなくてもVBAで実現できることがあります。ExcelとAccessを組み合わせれば、集計や分析、統計的な処理・人事的なファイルの管理などかなりの部分が実現可能です。
もし、そのようなシステムをご検討でしたら、VBAのエキスパートに相談してみることをおすすめします。
VBAで構築すれば外注しても期間も費用も節約できる
業務用アプリケーションを構築するのは、小規模なシステムであってもそれなりのコストが発生します。コストを抑えるために市販のパッケージを導入しようとしても、なかなか都合のいいパッケージ製品は見つかりません。
そんな時はVBAで構築すれば、基本プラットフォームはMS Officeで出来上がっているので、手間とコストを大幅に減らすことができます。
システム構築を外注したとしても、C++などでシステムを開発する工数とコストを考えたらかなり削減可能になるでしょう。
VBA技術者とのマッチングはクラウドソーシングがおすすめ
VBAでのシステム構築を請け負う技術者を探す場合、クラウドソーシングの利用がおすすめです。
こちらの望む仕事内容と、そのような仕事を望んでいるフリーランスの技術者とをマッチングしてくれるのがクラウドソーシングサービスです。どのように探したらいいのか迷ってしまうような、特殊な分野のプロをお探しの場合にとても便利です。