当ブログで一番多くの方に見ていただいているのが、副業関連のエントリーです。やっぱり皆さん、副業に興味津々みたい。空前の副業ブームですね。
副業について思うところはたくさんあるんですが、「やってみたい」とか「どんな副業があるの?」とか「いくら稼げるの?」という疑問が多いみたいなので、副業・複業サービスをまとめてみました。
以前にも副業・複業サービスをまとめて紹介したのですが、今回はクラウドソーシングのようなお小遣い稼ぎではなく、正社員&副業・複業として働けるサービスです。
本業の休みにあたる日や終業後の時間を使って、自身のスキルや知見を活かす副業・複業であったり、新しい出会いや知識を高めるための副業・複業サービスです。
- 1. 求人型の副業・複業・パラレルワークサービス
- 1.1. 週末に取り組む副業サービス、シューマツワーカー
- 1.2. 急成長中のベンチャー企業がみつかる副業サービス、副業ポータル
- 1.3. リクルートが運営する副業サービス、BizGROWTH
- 1.4. プロフェッショナルがネットワーク化される副業サービス、Workship
- 1.5. 即戦力複業を推奨する複業サービス、CODEAL
- 1.6. パラレルワーカー向け複業サービス、パラレル求人
- 1.7. リモート勤務が可能な複業サービス、Rework
- 1.8. フルタイム以外の求人が見つかる副業サービス、CARRY ME
- 1.9. エンジニア/デザイナー向けの副業・複業サービス、Offers
- 1.10. キャリアアップを目指せる副業サービス、lotsful(ロッツフル)
- 1.11. 地域貢献ができる副業サービス、Skill Shift
- 2. 求人サービス型の副業サービスは、今後も増える
求人型の副業・複業・パラレルワークサービス
副業・複業系サービスが、この数年で雨後の筍状態ですが、本稿でまとめてみたのは、転職サイトや人材紹介のような、求人型のサービスです。ある意味ではクラウドソーシングも求人型に見えるのですが、一般的な同サービスは「人を求めている」のではなく、「誰でもいいからこの作業やって=納品物を求めている」と解釈できます。
よってここではクラウドソーシングは入れずに、採用の代替手段として副業者のスキルやリソース求めている『求人型』の副業サービスに限定しました。
週末に取り組む副業サービス、シューマツワーカー
株式会社シューマツワーカーが運営する、週末に副業・複業を実践するサービスがシューマツワーカーです。同社の場合は、複業ではなく副業のサービスだと名言していますね。ですので、本業があって、副次的に働くためのサービスです。
特徴は3つあると謳っています。
週10時間から最先端企業で働ける
副業として提供する労働時間が、週に10時間から可能とのこと。週に10時間って、休日の1日をまるまる使うわけですから、それなりに長時間ですよね。でも10時間から提供することで、AI、IoT、ヘルスケア、FinTechなどの最先端サービスに携われる。本業がレガシーな事業体系で、でも本当はフィンテックとかに興味があるのなら、将来の転職や起業に向けて、副業で挑戦しておくのはありかもしれません。
月10万円(平均)の副収入が得られる
シューマツワーカーを利用している人の平均副収入は、10万円だそう。ただし10時間で10万円とは言っていないので、それなりに時間をかけている可能性があります。また、スキルレベルや自身の知名度次第で単価が変わるでしょうから、「週末の1日だけコミットしたら10万円もらえる!」と鼻息荒くするのは尚早。身の丈を知っておきましょう。
専属コンシェルジュによる
同社のサービスには、副業コンシェルジュなる人がいるそうで、最適な案件を紹介してくれると謳っています。自分の得意なことややりたいことを伝えれば、マッチする副業先を紹介してくれるのでしょう。他にも、副業に関する様々な悩み相談ができるとか。例によって「本業の会社にバレない副業を……」みたいなのが多いんでしょうかね。
急成長中のベンチャー企業がみつかる副業サービス、副業ポータル
Ascent Business Consulting 株式会社という企業が運営するのが、副業ポータルというサービスです。同社の事業内容をみると、ITコンサルティング、業務コンサルティング、Web系サービスの企画及び開発 ・WEB系サービスの計画及び開発業務、コンサルタントとプロジェクトのマッチングサービス、コワーキングスペースの企画・運営といった言葉が並んでいます。ITベンダーさんですね。
ちなみにフリーランス向けのメディア「cool worker」というものも運営しています。フリーランスターゲットを取り込みにいきたいのでしょうか。
急成長中の企業に幹部として入社できる?
サービスの特徴は、営業、エンジニア、マーケティング、採用といった職種の副業に特化していること。また『週1から仕事が見つかる』『急成長中ベンチャーのお仕事が中心』『希望条件を伝えるだけでOK』『経営幹部ポジションのオファーがあるかも!?』といった特徴を謳っています。副業でスタートして、気に入ったら正社員として入社も可能という話みたいです。まぁそんなのはどこでもそうですからね。
リクルートが運営する副業サービス、BizGROWTH
仕事探しといえば、最大手はリクルートホールディングスでしょう。リクルートが運営する副業サービスが、BizGROWTHです。リクルートは過去にもサンカクという、社会人のインターンシップを標榜するサービスをローンチしていました。同サービスはいまも存続しているみたいですね。
4つの安心が保障される副業サービス
特徴として掲げているのは、『品質と報酬に安心』『依頼内容と業務内容に安心』という4つの安心だそう。
大手企業で活躍しているスペシャリストが登録しているから、品質に安心してくださいね。発注側が最低報酬を明示しているので、収入に安心してくださいね。仕事を依頼する際には、既存の依頼書が使えるから面倒はありませんよ。依頼書に仕事内容が詳しく書いてあるので、やってみて違ったとなりませんよ。
みたいなことを売りにしていました。まぁ、正直どれも普通なんですけどね。ただリクルートがやっているので、依頼書(同サービスではジョブカタログと呼称)の雛形や中身はわかりやすそうな気がします。気がするだけです。実際に掲載されている仕事をいくつかのぞいてみましたが、別に普通。普通です。
プロフェッショナルがネットワーク化される副業サービス、Workship
株式会社GIGが提供しているのが、副業や兼業、週1〜参加できるプロフェッショナルのプロジェクトマッチWorkship(ワークシップ)。GIGっていうのは、台東区で有名な制作会社LIGの創業者であった岩上さんが立ち上げた会社。
業界では実力ある経営者が運営しているだけあって、取引先にはそうそうたる大手企業が並んでいました。日本航空、ドワンゴ、ミクシィ、リクルート、アルペン、アディーレ法律事務所、デジタルガレージ、船井総研、ソールドアウトらへんです。
デジタル業界での副業が可能
特徴は3つを打ち出しています。
デジタル業界に特化したスキルシェアサービス
デザイン、システム開発、マーケター人事、広報、財務などの職種に携われる人に対して、デジタル業界に特化したプロジェクトのマッチング支援を実施するそう。JALがデジタル業界かと問われると……確かに飛行機も管制塔も空港施設もめちゃくちゃデジタル化されているのですから、間違ってはいませんよね?
土日のみ、週1、長期など、多様なプロジェクトをマッチング
複業、週末ワーカー、パラレルワーク、フリーランスなどの働き方、つまり従来の正社員として1社とだけ雇用契約を結ぶ人ではない働き手を支援。彼らのうち、デジタルプロフェッショナルと呼べるスキルフルな人に対して、多様な働き方とプロジェクトを提供するとか。
コラボレーションは様々。チャットでリアルタイムにやりとり可能
別に特徴的でもなんでもないように思いますが、プロジェクトマッチング後は、仕事内容だったり契約条件、契約期間についての交渉が、発注者とチャットでやりとりできるそう。正直なところ、そのへんが面倒だからあらかじめ決めておいてほしいとは思うのですが、確かにプロジェクトごとであったり、時期であったり、スキルによって条件は異なるので、細かく確認および取り決めできるほうが吉。でもやっぱり、これは特徴でもなんでもないのでは……?
クラウドソーシング的なタスク切り出しじゃないプロの副業
同サービスを使えるのは、デザイナー、エンジニア、ディレクター、マーケター、人事、広報、ファイナンスなど、高水準でプロジェクトを推進できるプロフェッショナルだそう。いわゆるクラウドソーシングサービスのように、誰でもお小遣い稼ぎができますよマーケットは食傷気味なので、特化しているのはいいことですね。
エンジニアの副業
一口でエンジニアといっても、多様なジャンルや分野(同じ意味か)、専門領域をカバーしている模様。サーバサイド、フロントエンド、アプリエンジニアを初め、ブロックチェーンやAI、ディープラーニング開発、VRなど、先進的な開発を担当しているエンジニアにオススメの副業サービスです。
デザイナーの副業
アートディレクター、UI/UX、WEBサービス、インタラクティブな情報設計が必要な高度なデザイナー、グラフィックやイラストが得意なデザイナーにオススメの副業サービスです。
プランナー・ディレクターの副業
大規模な長期プロジェクトやシステム連動するテクニカルディレクター、キャンペーンやプロモーションが絡むプランナー、海外とのやりとりをするブリッジSEにオススメの副業サービスです。
マーケター・編集者の副業
SEO、コンテンツマーケティング、SNSマーケティング、バズプランニングなど、WEBを活用したマーケティング領域、グラフィックやマスメディアを活用したマーケティング経験者にオススメの副業サービスです。
広報・人事の副業
オウンドメディアや採用媒体として社外向けメディア、モチベーションコントロール、リファラル採用施策など社内向け施策経験者など、広報・人事経験者にオススメの副業サービスです。
財務の副業
ファイナンス支援、財務戦略、予実管理、ツール導入支援など、BS/PLの見える化、スタートアップの管理体制の構築支援などのCFO、財務経験者にオススメの副業サービスです。
即戦力複業を推奨する複業サービス、CODEAL
コデアル株式会社が運営する複業サービスが、CODEAL(コデアル)。複業サービスでありながら、最終的な落とし所は転職のようです。勤務日数や勤務地などから、副業・複業先を探せるのですが、「転職意欲」というチェック項目がありまして、デフォルトではチェックがついていました。外し忘れたら「転職意向があるんでしょ?」と思われてしまう仕掛けです。
エンジニア向け求人が多数
求人数が表示されているのですが、2019年3月末段階で1,910件もあるそう。ここまで紹介したどのサービスよりも、多くの複業求人が掲載されている模様。ただし重複であったり、同じ企業が別の求人を出していたり、同じ求人なのに見た目を変えているかもしれません。そこまでチェックしてないので、興味のある方はご自身で調べてみてください。
ちなみに(最初に言えよって話ですが)、掲載されている求人はエンジニア向けのものばかり。わたしのようなエンジニアリングスキル0の人は、まったく相手にされませんのでご注意ください。
パラレルワーカー向け複業サービス、パラレル求人
株式会社タイムラグが運営するパラレル求人というサービスです。こちらは副業ではなく複業だと明記しています。パラレルワークのためのお仕事探しサービスですね。コンセプトは、複業はわくわくで選ぶことだそう。寝食忘れて没頭できるような、わくわくすることを複業にしましょう! ってことみたいです。その考え自体は素敵だと思いました。
独自のカテゴリから複業求人を探せる
ただし残念なことに、求人数は30もありません(2019年3月末時点)。求人のカテゴリは独自な感じで、『地域おこし・コミュニティ』『ゲストハウス・宿で働く』『芸術・芸能に関わる』『日常の安全・医療・福祉』『農業おこし』『食・健康に関わる』『伝統・文化おこし』『国際協力・新興国事業』『スポーツと関わる』『教育とかかわる』『テクノロジー・研究開発』などがあります。
求人数がおいつてきたら、そしてカテゴリ通りの求人が揃ったら、面白いサービスだなと思いました。
リモート勤務が可能な複業サービス、Rework
株式会社キャスターが運営する副業・複業サービスが、こちらのREWORKです。同社のメイン事業は「CASTER BIZ(キャスタービズ)」というオンラインアシスタント事業。本業で培ったオンラインマッチングのノウハウを込めて、複業向けのサービスをつくったのでしょうか。
副業だから、出社しない働き方もいいかも
どうでもいいのですが、ロゴは大文字で『REWORK』と表記しているのに、サービスページでは『Rework』と小文字混じりなのが気になりました。そんな同サービスの特徴は、掲載されている職種のすべてが、リモート・在宅勤務が可能なこと。また時短や週3勤務もできるそう。会社員であったり、子育て中のお母さん、もしくは首都圏在住ではない人にとって、さらには週末だけ田舎暮らしのデュアルライフ=二拠点居住を送っている人などに最適かなと思いました。
フルタイム以外の求人が見つかる副業サービス、CARRY ME
株式会社Piece to Peaceが運営する副業サービスがCARRY ME。CARRY MEに限りませんが、本稿で紹介するサービスのいくつかについては、明確に「副業・複業向けです」とは書いていません。時短や週数日勤務がOKなので、副業・複業としても使えるかなというレベルです。あしからずご了承ください。
転職サイトと同じ粒度で職種分類されている
CARRY MEにおいても、『「フルタイムでは働けないが、スキルや経験はある」、という個人に、週1回や週2,3回、もしくは週5回の時短での勤務、在宅勤務などで働けるプロとしてのお仕事をご紹介しています。』と紹介されていました。求人サイトという位置付けなのでしょうが、その通りで、職種の分解が大手の転職サイトと同等になっています。ほとんどの職種について、フルタイム以外の求人を紹介してくれる模様。
エンジニア/デザイナー向けの副業・複業サービス、Offers
株式会社overflowが運営する副業・複業サービスのOffers。2019年にスタートしたようで、デザインはスタイリッシュ、スマホファースト、売り手市場のサービス提供をしています。特徴は、働き手が求人を探すというよりも、企業側からスカウトメールだかメッセージが来るのを待つところ。キャリアや自己PRに自信のある人は使ってみてもいいかも。気になるのは、登録してないのでわかりませんが、求人数が少ないんじゃないかという懸念。始めたばかりのサービスなので、勝手にそう思ってしまいました。
ただし会社自体は2017年からあるみたいで、コンサルティングや仮想通貨の情報サイトなどを運営しています。代表者はサイバーエージェントで働いていた人なので、そういう系の会社なのでしょう。
キャリアアップを目指せる副業サービス、lotsful(ロッツフル)
転職サービスで有名なパーソルホールディングスが運営する副業サービスがlotsful。法人化しているわけではなく、パーソル社の新規事業がサービス化したようです。サービスの代表者として名前が出ている女性二人とも、インテリジェンス(パーソルの前身で転職サイトDODAを運営している会社)出身。
フッターをみると、こちらのサービスは正式リリースではないようですが、大手転職支援会社のサービスということで、本気を出したら一気に求人数を増やせそうということで期待してみます。
タレントプランナーが、副業によるキャリアアップを支援してくれる
なんでもこちらのサービスでは、タレントプランナーという人が介在してくれるそうで、良い求人を見つけてくれそうです。同サービスが謳っているのは、お小遣い稼ぎの副業ではなく、キャリアアップにつながる副業とのこと。よってタレントプランナーに期待したいのは、登録者をきちんとタレントとして扱い、もしくはタレントたる強みを見出したり、タレントが活躍できるマッチングの実施ですね。
特徴として謳われているのは、『キャリアアップにつながる案件が見つかる』『専任のタレントプランナーがあなたのスキル、希望にあわせた案件をマッチング』『週1回・4時間〜/月5万円〜。柔軟な働き方が可能』です。
職種についても、営業、マーケティング、人事、広報、ファイナンスなど、ビジネス職を中心に多様な案件があるそう。登録者の経験やスキルをアセスメントすることで、最適な案件を紹介してくれるそうです。パーソル(インテリジェンス)が本業としている人材紹介事業の副業版ですね。おそらく、良い仕事が見つかって転職するとなると、採用する企業側に紹介フィーをいただくモデルでしょう。違ったらごめんなさいね。
地域貢献ができる副業サービス、Skill Shift
本稿で紹介する副業・複業サービスの中でも、ちょっと毛色が違うのがこちら。株式会社grooves(グルーヴス)が運営するSkill Shift(スキルシフト)という副業サービスです。地方創生に寄与するための副業正社員を増加させようという目論見でスタートしたみたい。サービスの責任者が、クラウドソーシングのランサーズ社において、地方創生事業を責任者を担っていた方みたいです。
首都圏じゃなくて、地域の採用課題・人材不足を解決
同サービスが目指しているのは、採用が困難な地域企業(いわゆる地方企業)に対して、事業の上流工程を任せる人材を共有することによる地方創生。優秀の定義が難しいですが、成果を出せる人って、多くは東京の有名企業であったりスタートアップで活躍していて、地方に住んだり仕事をしに行く理由がないわけです。
だったら首都圏で働くスキルフルな人材に、週末だけでも地域企業の上流工程に携わってもらおうよ、という思想みたいですね。面白い取り組みです。月に1回程度の現地MTG+平日のスキマ時間を活用することで、地方創生に貢献できるなんて(もちろんお金もほしいですよね)美しい。
求人サービス型の副業サービスは、今後も増える
冒頭にも記載しましたが、とにかく副業ブームです。この波に乗らねば! と思う企業や労働者が増えているので、副業サービスも次々と登場するでしょう。どのサービスが自分に適しているかは、使ってみて判断いただくしかありません。
ただし注意いただきたいのが、副業を目的にすると辛くなるということ。副業をしている人が増えているから、ブームだからと焦る必要はありません。またお小遣い稼ぎだったり、今の給与に不満なだけでしたら、本業で月給を上げるか転職をすれば解決。副業ブームというビッグウェーブに乗るしかない! なんて思わないで、あなたはなぜ副業したいのかを見つめ直してみるのが一歩目じゃないかなと思いますよ。
素敵な副業および複業サービスとの出会いがありますように。現場からは以上です。