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トーン&マナーとは? メディア運営に欠かせない決め事

トンマナとはトーン&マナーの略


トンマナとは、Tone&Monor(トーン&マナー)の略で、デザインやメディアの記事などの表現に一貫性を持たせるためのルールです。

もともと広告業界で使われていた言葉で、「この広告作成に関するトンマナは、添付のエクセルファイルを確認してください」と言うような使い方をします。

トンマナの目的

トンマナの目的は、ターゲットとした人々に訴求したい魅力が正確に伝わることです。現在ではトンマナはデザイン、文章、製品などあらゆる分野に使われます。

インターネットの登場で人々の目に広告、宣伝が触れる機会が増えたため、サービスや製品のイメージを決定づけるwebサイトのデザインや文章に関するトンマナを徹底する重要性は増していると言えます。

例えば、ファミリー層向けのアウトドアライフ製品を販売するショップと、本格的なクライマー向けの製品を販売するショップでは、仮に扱いがかぶる製品があったとしても宣伝文句も紹介ページのデザインも推すメリットも異なるでしょう。

医療法人の採用Webページがあったとして、医師の募集を行うページと看護師の募集を行うページではデザイン雰囲気や募集文のトーンを変えたほうが効果は上がるでしょう。

北欧でデザインされた家具を専門で販売するブランドのホームページと、日本の高級家具を販売するホームページの雰囲気が同じと言うことはあり得ません。
デザインや文章の方向性を間違えると、魅力が伝わらないばかりか、ブランドイメージを損なうことにもつながってしまいます。

トンマナが徹底されていないとどうなるか

トンマナが徹底されていないと、せっかくピックアップした製品・サービスの魅力が伝わらないことになってしまいます。

わかりやすい例でいうと、高級化粧品のホームページなのに「今なら大変お得!〇%off!」といった安さを強調する文言や、子供っぽい装飾のデザインが目立っていたらブランドイメージは全く伝わらないでしょう。

ファミリーが来店する大衆焼肉店のホームページなのに、A5ランクの肉をおすすめする文言や、デートで使えそうなおしゃれな雰囲気を押し出すような写真を多用したら、来るお客さんとweb上の内容に隔たりが生じ不評を買うことは間違いありません。

ですので、適切なトンマナを設定して徹底することは大切なのです。

トンマナを決める際の留意点

トンマナはターゲットに製品やサービスの魅力を訴求するために定めるものです。ですので、訴求したいサービスや製品の魅力はもちろん、どのようなターゲットを狙うのかをしっかり考える必要があります。いわゆるペルソナ設定というものです。

ターゲットの属性を考える

まず訴求したいターゲットの属性を考える必要があります。

男性なのか女性なのか、独身なのかファミリーなのか、ホワイトカラーなのかブルーカラーなのか、といったところから始まり、最終的には

というように、かなり詳細なところまで設定をしていきます。どの程度まで設定するかはプロジェクトによるでしょうが、ペルソナを細かく設定すればするほどトンマナも明確になります。

ターゲットのライフスタイルを考える

ターゲットのライフスタイルも考慮する必要があるでしょう。

収入はどれくらいなのか、自炊なのか外食なのか、生活圏は都市なのか地方なのかなども重要な要素です。同じ「独身一人暮らしをする4大卒30台前半の女性」でも東京の大手企業に就職している場合と、地方の中小企業に就職しているのでは収入も周囲の人々も大きく異なります。支出の額も交通手段も異なるでしょうし、気候も重要な要素です。

ターゲットの嗜好を考える

そしてそこまで考えた上でではそのペルソナがどのような嗜好をもっているのか洗い出していきます。

よく見るTV番組、チェックするwebサイト、SNSでフォローしているアカウント、好きな雑誌、ファッションの傾向、好きな音楽、休日の過ごし方、旅行行くなら国内か海外かなど、どんどん洗い出していきます。

ここまで行うとかなりはっきりとしたペルソナ像が固まりトンマナは制定しやすくなるでしょう。

ただし、あまり細かく決めすぎると限定的になりすぎて、自由な発想や提案を阻害する場合もあります。どのような製品・サービスのためのペルソナ設定なのかを考え、場合によっては縛りを緩める必要もあるでしょう。

様々なジャンルのトンマナをご紹介!

トンマナは様々なジャンルで活用されています。制作物別のトンマナ例を見てきましょう。

webサイト素材のトンマナ

例えば病院のホームページ用のWeb素材であれば、知的な感じでありながら誰にでも読みやすく柔らかい印象にしたい等のイメージがあるでしょう。

ですので

というようなトンマナが考えられるでしょう。

ライティングのトンマナ

ライティングのトンマナは、情報の専門性が高ければ高いほどエビデンスをはっきりさせるというようなパターンがあります。

データの出典を明記させ、根拠のない情報を排除させるわけです。他には文の口調をですます調で徹底させるか、話し口調でするかというのもトンマナの一種です。

イラストのトンマナ

イラストのトンマナは細かいニュアンスを実現するのが最も難しいでしょう。

クリエイターにもよるのですが、線の太さや色合いの濃淡、アニメ風なのか没個性な感じなのか同じ内容で指示しても上がってくる制作物はおそらく異なります。

ですので、イラストの場合はトンマナを示すと同時に、すでに世に出ている制作物でイメージを提示しておくことが非常に重要です。

トンマナを決めるのは誰

トンマナは誰が決めてどのように指示を出すのでしょうか。この担当者によって制作物の出来がかなり左右されます。

ディレクターがトンマナをまとめる

一般的にはディレクターがトンマナを制定しますが、選任がいない場合は専門性のない担当者のこともあるでしょう。ディレクターはトンマナを制定し、それを制作担当者らに配布し制作にあたってもらう必要があります。

トンマナが定まっていないとどうなるか

トンマナがそれほど明確でない場合でも能力の高いクリエイターなら、製品やサービスのターゲットや意図を汲み取って良い制作物を実現してくれる場合もあるでしょう。

しかし、複数人のクリエイターに依頼する場合、トンマナが定まっていないと全くバラバラの雰囲気の制作物が上がってくる可能性が高いです。

ですので、クリエイター感の統一感を出すためにはトンマナは必須と言えます。

トンマナをしっかり伝えられるディレクターを募集するには


やはり社内の素人にディレクターを任せるのは難しそうという結論に達した方は多いかもしれません。トンマナ制定ができるディレクターはどのように募集すれば良いのでしょう。

求人広告でディレクターを募集

求人広告でディレクターを募集すれば応募は集まるかもしれません。紙媒体の出版業界で勤めていたディレクターが、案件の激減によって求職しているパターンがあるからです。

しかし、Webディレクターでかつ案件単位でいいとなると求職者とのニーズが合わない可能性があります。

クラウドソーシングでディレクターとマッチング

クラウドソーシングでフリーのディレクターを探すという方法があります。

Webページをトータルでディレクションできるフリーのディレクターは増えており、傘下に発注できるクリエイターを抱えている場合もあります。幅広い案件の経験があるためトンマナ制定も安心して任せられるでしょう。案件ごとの契約なので雇用にもなりません。

トーン&マナーを自社で定義できないのならば、制作会社に丸投げするorフリーのディレクターを立てるという選択肢はいかがでしょうか。トンマナにこだわった仕事を任せられる、優秀なフリーランがたくさんいますよ。そもそも優秀じゃない人って、フリーランスとして生き続けることが難しいですから。

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